処刑!メガレッド 第2話
「…う…、…んん…ッ!!」
しんと静まり返る小さな部屋の中で健太は目を覚ました。
「…ここ…は…?」
健太は辺りを見回した。周囲には何もない、4畳ほどの小さながらんとした部屋で入口以外には通気口すらない。一度鍵をかけてしまえば、全くの密室になってしまうと言っていいほどだ。
「…そっか…」
健太はほうと大きく溜め息を吐いた。
「…俺…、捕まっちまったんだっけ…。…だっせぇ…」
日頃、体を鍛えていたのにその体が保たないなんて。
健太は体力には自信があった。その強靭な体でメガレッドになり、数え切れないほどのネジレ獣を斬り捨てて来たのに。
なのに、あの時…。
「はああああッッッッ!!!!」
次々と襲い来るクネクネ。
「ったくぅッ!!どんだけ出て来るんだよッ!!」
ドリルセイバーを振り回し、次々に襲い掛かって来るクネクネを薙ぎ倒して行く。
「ギャッ!!」
「ギャアアアアッッッッ!!!!」
クネクネ達は不気味な声を上げて倒れて行く。
「はああああッッッッ!!!!」
「でやああああッッッッ!!!!」
「うおおおおおおおおッッッッッッッッ!!!!!!!!」
その時、健太はクネクネに夢中になっていた。その時だった。
「ギャアアアアッッッッ!!!!」
まるでスライディングタックルするかのように、1体のクネクネが健太の足元へ向かって滑り込んで来た。
「…あ…」
その瞬間、健太の膝がカクンと折れる。
「…あ…れ…?」
視界が傾いて行く。そして、次の瞬間、目の前にあったのは冷たく固いアスファルトだった。
「うわああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
地面をゴロゴロと転がる健太。メガレッドの光沢のある鮮やかな赤色のスーツが太陽の光に照らされ、キラキラと輝く。
「…ッッッッッッッッ!!!!!!??」
次に見えたのは、眩しいほどに光る激しい電流の蛇だった。
バリバリバリバリ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!
その強烈な電流は健太の体を真っ直ぐに貫いた。
「ぐわああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
今までにないほどの激痛が健太の体を襲う。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
今までも何度も電撃の攻撃に遭って来た。だが、この時の電流はそれまで以上に高圧で、激痛を伴ったそのせいで健太の体から一気に力が抜けた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
立ち上がろうと両腕に力を込める。だが、瞬時にして両腕の感覚がなくなり、バタンと言う音を立てて地面に突っ伏す。
「…く…そ…ッ!!」
今度は膝に力を入れて立ち上がろうとする。だが、同じように膝の感覚がなくなり、ズルッと滑って地面に突っ伏した。
「メガレッドを捕えたぞオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
「ぎゃああああッッッッ!!!!」
「ぎゃああああッッッッ!!!!」
周りでクネクネが大騒ぎし、ここぞとばかりに健太に罵声を浴びせ、また足蹴りなどをし始めた。
ドガッ!!
ドゴオオオオッッッッ!!!!
次々に体中に打ち付けられる白いブーツ。
「…やッ、…止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
何とかして頭を抱え込む。
と、その時だった。
「そのくらいにしておけッ!!」
健太が叫ぼうとしたその時、背後で同じ言葉が聞こえた。
「…ギ…!!」
健太を取り囲んでいたクネクネがその場に凍り付くほど、その低い声には威厳と冷酷さが窺えた。
「…ッッッッッッッッ!!!!!!!!」
朦朧とする意識の中で健太はその声の主を見た。ゴツゴツした機械生命体。
「久しぶりだな、メガレッド」
「…ま、…さ…か…!!」
忘れるはずがない。数年前、自身で倒したはずの相手。ネジレジアの行動隊長・ユガンデだ。
「…て…め…え…ッ!!…死んだ…はず…じゃ…!?」
懸命にユガンデを睨み付ける健太。それに対し、ユガンデはフンと鼻で笑ったかと思うと、
「忘れたのか?私は機械生命体。つまり、そのプログラムを再生すればいくらでも蘇ると言うわけだ」
と言った。そして、
「私はあるお方によって再生されたのだ」
と付け加えるように言った。
「…ある…お方…?」
きょとんとする健太に対し、ユガンデは、
「今は知る必要はない!!」
と言うと、
「これはあのお方への大切な献上物だッ!!傷付けてはならんッ!!」
と大声で言った。
その時、ユガンデは健太の全身を舐め回すかのようにじっと見た。
「…ほぅ…」
ユガンデは健太の横にゆっくりとしゃがみ込む。
「…何…だよ…ッ!?」
健太には、ユガンダの表情がニヤリとしたように見えた。今、健太は仰向け状態に倒れ、足を大きく広げ、荒い息をしている。
「…昔よりも随分と筋肉が付いたんじゃないのか?」
ゆっくりとユガンデの右腕が伸びて来る。
「…そそるよ、メガレッド…!!…お前の男としてのイチモツも、昔よりも大きくなったんじゃないのか?」
そう言い終わるが早いか、ユガンデは健太の2本の足の付け根部分に手を伸ばすと、その中心の膨らみをそのゴツゴツとした手でそっと包み込んだ。
「あッ!!」
不意に自分の大切な所を握られ、健太は思わず声を上げた。
「なッ、何すんだよッ、ユガンデええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ユガンデの右手を払い除けようと懸命に体を動かす健太。だが、先ほどの超高圧電流が体を支配し、思うように体が動かない。
「…ククク…」
その間にも、ユガンデは健太の膨らみを静かに擦り続ける。
「…あッ!!…ああッ!!…く、…ああ…ッ!!…ああああ…ッッッッ!!!!」
「…ほう。…メガレッド、…こんな状況なのに感じているのか?」
ユガンデは更に健太のペニスを妖しく撫でる。そのたびに健太は、
「…あッ!!あッ!!…くはッ、…ああッ!!…やッ、止め…ろ…オオオオオオオオ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と叫ぶ。
「…く…っそ…オオオオオオオオ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!」
健太の男としての象徴であるペニスは今、ユガンデが与えて来る優しい刺激によって少しずつ膨らみを増し、硬くなり始めていた。メガレッドのスーツ越しに健太のペニスのくびれ、筋などが徐々に浮かび上がりつつある。
「おっと!これ以上するとあのお方に怒られてしまう…!!」
ユガンデはそう言うと手を離した。
「…あ…ッ、…ん…ッ!!」
突然、刺激を止められ、健太の体は自分の感情とは裏腹に、ピクッ、ピクッ、と跳ね上がる。
「…フンッ!!」
ユガンデは再び鼻で笑い、
「おい!!コイツを連れて行けッ!!」
とクネクネに言い放ったのだった。