処刑!メガレッドU 第10話
「…フフフ…。…さぁ、メガレッドに変身する前のもう1つの楽しみと行こうじゃないか…!」
そう言いながら、健太に抱き付いた巧。その目は野獣のようにギラギラと妖しく輝いていた。
「…な、…何を、…する…気…です…か…?」
巧が抱き付いた健太は今、普通では考えられないような姿をしていた。真っ白なTシャツ、土にほど良く汚れた白い靴下。そして、光沢のある鮮やかな赤色のスパッツ。
「…良い匂いがする…!」
巧が健太の胸に顔を埋め、ゆっくりと呼吸を繰り返す。
「…んん…!!」
健太の体中に、ゾワゾワとした悪寒が走り、鳥肌が立つ。
「…健太って、…いい体付きしてるんだね…!…腹筋なんかバッキバキに割れてるし…!」
巧はそう言いながら健太の胸から顔を少しだけ離すと、うっすらと見える健太の腹筋を手で撫で始める。その撫で方も普通に撫でるのではなく、健太の肌、いや、真っ白なTシャツに触れるか触れないかと言うほどの微妙なタッチなのだ。
「…や、…止めて…、…下さい…ッ!!」
ますます鳥肌が立ち、顔を真っ赤にした健太が声を上げる。すると巧は、
「え〜?どうしようかなぁ…?」
とニヤニヤと意地悪い笑みを浮かべた。
「…く…ッ…!!」
自分だけの秘密がバレているのなら、こんなクズなヤツを殴り倒し、その場を飛び出したって良かった。
(…く…っそ…おおおお…ッッッッ!!!!)
だが、今の健太をそうさせることが出来ない仲間の存在があった。それが、正直に言えば、今の健太に大きな重荷となり伸し掛かっていた。
「…じゃあ、腹筋を触るのは止めてあげるよ!その代わり、僕の質問に答えるんだ、健太!」
「…な、…何…でしょうか…?」
何となく、その質問が分かっていたような気がする。巧はフフンと笑うと、
「どうして下着の代わりにスパッツなわけ?」
と予想通りの質問をして来た。
「別にピッチリとした下着だったら他にもあるよね?ボクサーパンツとか。あ!ブリーフもいいかも!」
そう言った時、巧は下品な笑い声を上げ、手をパンパンと大きく叩いた。
「…け、…健太にブリーフ…!…いいかもなぁ、それ!」
「そッ、それは止めて下さいッ!!」
顔を真っ赤にした健太は思わず叫んでいた。そして、
「…オレが、…スパッツを穿いているのは、…メガレッドにインストールした時、…分からないようにするためです…」
と言った。すると巧はニヤリと笑った。
(…く…ッ…!!)
次の質問も簡単に予想が出来た。
「…メガレッドにインストールした時、何を分からないようにするの?」
「…そ、…それ…は…!」
どんどん顔が火照って来る。こうなることは簡単に予想が出来ただろうに、何故、口にしてしまったのだろう。いや、それよりも、よりによって、何故、こんな日にこんなものを穿いて来たのだろう…。
「健太ぁ?僕に逆らうのかなぁ?」
巧が意地悪く下から見上げている。
「…オ、…オレの…、…あれ…です…」
「あれって?」
「…うああ…!!」
焦れば焦るほど、どんどん深みにはまって行く。
「…チ、…チ…」
体が震え、声がまともに出せない。
「…チ…ンポ…」
「え?聞こえない!」
巧の声の方が大きいような気がした。
「…チンポ…です…」
「…どうして、健太のチンポを分からないようにするの?分かった方が敵の人達も色めき立つんじゃない?」
「…い、…嫌ですよッ、そんなのッ!!」
本気で嫌がっていた。そんな健太へ、巧が更に追い討ちをかける。
「健太のチンポってさ、普段から大きいの?」
「…く…ッ…!!」
散々、触っているのだから分かっているくせに、敢えて焦らすように問い掛けて来る巧。
「…ええ…。…普段から大きいです…」
「自分で言うか、普通?」
そう言って巧は再び大声で笑う。暫くすると、ニヤニヤとしながらも再び健太に抱き付いた。そして、右手で健太の股間全体を包み込むようにしたのである。
「…ッ!!」
何度も触られ慣れているはずなのに、どうしても触られるたびに体がピクリと反応する。
「…確かに、健太のチンポってデカイよね?」
さわさわと、スパッツのツルツルの生地を楽しむかのように何度も撫でる巧。
「…普段からでもさ、健太のチンポって芯があるように硬いんだね。…それに…」
そう言った巧の右手がゆっくりと下りて行き、健太のペニスの下に息づく2つの球体をキュッと握る。
「んぐッ!?」
「…あ、痛かった?」
鈍い痛みが健太を襲い、健太は小さく頷く。すると巧は、
「ゴメンゴメン!」
と笑った。
「…健太の2つのタマもデカイんだね!…どれだけのいやらしい液体が搾り取れるのかな…?」
「…ッ…!!」
すると巧がゆっくりと健太の目の前に跪いた。
「…こッ、…今度は、…何をする気ですか…ッ!?」
冷静に振る舞いたいのに、そうはさせまいと言う巧の思惑がそこかしこに見え隠れしている。すると巧は健太の股間に顔を埋めたのだ。
「うああああ…ッッッッ!!!!」
驚いて健太が声を上げる。
「…たッ、…巧様…ッ!!…きッ、…汚い…ですよ…ッ!?」
健太が困惑と羞恥に顔を歪ませる。だが巧は、そこでもゆっくりと呼吸を繰り返した。そして、
「…健太ぁ…!」
とウットリとした表情で健太を見上げたのだ。
「ひッ!!」
健太が思わず小さな悲鳴を上げる。
顔をほんのりと赤らめ、恍惚な笑みを浮かべて健太を見上げる巧の顔は、どう見てもただの変質者としか思えないような顔付きをしていたのだ。
「…健太のここ、…凄く良い臭いがするよ…!!…酸っぱい汗の臭いと、…健太から排泄されるおしっこの独特の臭いと、…砂埃の臭いと…!!」
「…も、…もうッ、止めてくれええええッッッッ!!!!」
思わず叫んだ健太の目には涙が滲んでいた。だが、
「ダメだよ、健太ぁ」
と巧はニコニコとしながら立ち上がり、
「…キミは僕の奴隷なんだ。…だったら、僕の言うことをきちんと聞かないとダメだろう?…奴隷はね、ご主人様の欲望をきちんと満足させてあげないとダメなんだよぉ?」
と言い、部屋の片隅に行くと、そこに置かれたデスクの引き出しを開け始めた。
「…こ、…今度は、…何を…?」
いつの間にか、健太は恐怖で立ち竦んでしまっていた。そんな健太には目もくれず、巧はデスクの引き出しの中をゴソゴソとやっている。そして、
「…あった!」
と声を上げた。
「…ッ!?」
巧が手にしたものを見た瞬間、健太は顔を真っ赤にした。
「…次は、これを使ってみようか…!」