そして僕らは大人になる 第7話

 

「…え…?」

 小太郎が発した言葉に、俺は確実に顔を引き攣らせていたと思う。

「…もう一度、電気アンマをやってよ…!!

 そう言った小太郎の顔がほんのり上気し、目はキラキラと輝いていた。

「リキ兄ちゃんの電気アンマ、物凄く気持ち良かったんだぁ!だから、もう1回!ねッ!!

「…え…、…え…っと…」

「ねえッ、リキ兄ちゃんってばああああッッッッ!!!!

 そう言いながら、小太郎が俺に飛び付いて来た。

「うわああああッッッッ!!!!

 バランスを崩し、俺は小太郎を体の上に載せた状態でベッドの上へひっくり返った。

「…お、重いよッ、小太郎ッ!!

 その時、俺は自分の足にぶつかる硬いものを感じていた。

「…こ、…小太郎…?…お前も、…勃起してる…?」

 俺がそう尋ねると、小太郎は顔を赤らめ、

「…うん…」

 とはにかんだ笑顔を見せた。

「…はぁぁ…」

 俺は溜め息を吐いた。

 どうやら、小太郎に性の快楽を教えてしまったようだ。とは言え、もう小学校高学年だし、そろそろそう言った男としての体付きの変化も現れて来る頃だし。

「…しょうがねぇなぁ…」

 俺はそう言いながらゆっくりと起き上がる。それに合わせるように、小太郎は俺の体の上から下りた。

「…あと1回だけだからな!」

 俺がそう言うと、小太郎は俄かに目をキラキラと輝かせ、

「うんッ!!

 と言うと、ベッドの上に再び横になった。

 俺は無言のまま、小太郎の両足首を握ると、ゆっくりと右足をその股の間に忍ばせた。

「んッ!!

 小太郎の体がビクリと跳ねる。さっきの電気アンマで慣れたのか、今度は悲鳴を上げることはなかった。

(…小太郎…、…勃起してるし…!!

 明るい空色のジャージに包まれた、小太郎の男としての象徴が今、俺の目の前でこんもりとした山を作り出している。

「…行くぞッ!!

 俺も覚悟を決め、小太郎の股の間に捻じ込ませている右足を再び小刻みに動かし始めた。その瞬間、

「うあッ!?

 と小太郎が素っ頓狂な声を上げ、体をビクリと跳ねらせる。

「…ククク…!!…どうだ、コグマスカイブルー?俺の電気アンマのお味は?」

 ちょっと悪役になってみた。その頃、小太郎の体が弓なりになり始め、

「…あ…あ…あ…あ…!!

 と言う声を上げるようになっていた。そして、

「…んん…ッ!!…んんんん…ッッッッ!!!!

 と呻き声を上げながら、真っ赤になった顔を歪ませ、頭を左右にブンブンと振り続けている。

「オラオラオラオラッッッッ!!!!

 俺も自分の股間がムズムズと疼いているのを感じていた。その時、

「ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!

 と、小太郎が大きな悲鳴を上げ始めた。そして、

「…でッ、…出ちゃうッ!!…出ちゃうううううッッッッ!!!!

 と叫んだかと思うと、弓なりにしていた腰を何度も何度もビクビクと震わせ始めたんだ。

「…え!?

 俺は小太郎に電気アンマをする右足を止め、急いで起き上がった。そして、

「だッ、大丈夫かッ、小太郎ッ!?

 と、小太郎の上に四つん這いになるようにしたんだ。

「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!

 小太郎は荒い呼吸をしながら、呆然と俺を見つめている。

「…こ、…小太郎…?」

 俺の頭の中には2つの予想がグルグルと回っていた。

 小太郎が出ちゃうと言った意味。それは、あれか、それとも、あれか…。

「…リキ…兄…ちゃん…」

 その時、小太郎が俺を呼んだ。

「うん?」

「…リキ兄ちゃんに電気アンマをやられた時、…兄ちゃんがオレのことをコグマスカイブルーって呼んでくれて…。…ヒーローになったオレがやられてるんだって思ったら、オレのオチンチンがビクビクってなったんだ」

「うん」

「…おしっこが出そうな、…何か、…ムズムズとした感覚がして…」

「うん」

 それだけ言うと、小太郎はジャージのウエスト部分に手をかけた。そして、ゆっくりとそれを持ち上げるようにしたんだ。

「…あ…」

「うん?」

 小太郎の視線が、俺を呼ぶように動く。

「…い、…いいのか…?」

 俺が戸惑いながら小太郎に尋ねると、小太郎はニッコリと微笑み、

「…リキ兄ちゃんになら、…いいよ…」

 と言った。

 俺はゆっくりと小太郎のジャージの中を覗き込むようにする。

 小太郎の小さなペニスの周りに溢れ出した、透明な、粘着質な液体。

「…えへへー…」

 小太郎が照れたように笑う。

「…おしっこが出ちゃったかと思ったんだけど、…そうじゃなかったんだね…!!

「…そう…だな…」

 何て答えればいいんだろう。

「…小太郎の体も、…少しずつ、大人になって行っているんだな!!

 そう言うのが精一杯だった。

「…リキ兄ちゃんと同じだあ!!

 嬉しそうに言う小太郎。

「…う…」

 いや、本当に言葉が見つからない。良かったな、と言うのも変だし、ここまで真面目で、純粋な小太郎を茶化すことも出来ない。

 その時だった。

 不意に小太郎が起き上がったかと思うと、

「リキ兄ちゃあん!!

 と、甘えた声を出し、俺に抱き付いて来た。

「…な!?…ちょ…ッ、…こッ、…こた…!!

 俺は完全に油断していた。そして、そのままバランスを崩し、

「うああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 と悲鳴を上げて、再びベッドの上に倒れ込んでいた。そして次の瞬間、俺の体に電流が流れた。

「んあッ!?

 瞬時に顔が真っ赤になる。

「…フフッ!!

 俺の上に伸し掛かっている小太郎。その顔が悪戯っぽく笑っている。

 そして、小太郎の右手には、黒いジャージの中で未だに大きく勃起している俺の男としての象徴であるペニスが包まれていた。

「今度は、リキ兄ちゃんが気持ち良くなる番だよ…!!

 

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