そして僕らは大人になる 第14話
ドクンッ!!ドクンッ!!
その時の俺は、意識が飛んでしまっているのかと思うほど頭の中がぐちゃぐちゃだった。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
コウの部屋で手足を大の字に広げられ、手首足首でマジックテープが付いた拘束具によって拘束されている。そんな俺は黒いスパッツと薄茶色に汚れた白靴下だけの姿。そして、その黒スパッツの中で、俺の男としての象徴であるペニスが大きく勃起し、臍へ向かって真っ直ぐに伸びていた。
「…フフッ!!」
そんな俺の淫らな姿を見てコウが意地悪く笑う。
「…コッ、…コウ…ッ!?」
顔を赤らめ、目をギラギラと輝かせている。心なしか、息が荒くもなっていた。
そして、そんなコウの男としての象徴であるペニスも大きく勃起し、学生服のズボンの中で大きな膨らみを作っていた。
「…こんな淫乱なリキ、見たことがないよ。…小太郎にも見せたかったなぁ…」
コウは、俺の耳元で囁くように言った。その途端、その言葉が俺の体をゾクゾクとさせ、
「…うう…ッ、…うぅわああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と叫んでいた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
まるで電流が流されたかのように、俺の体にビリビリとした感覚が流れた。
「…リキぃ…」
「…な…、…ん…、…だよ…ッ!?」
「…へ・ん・た・い…!!」
「…ぁぁぁぁああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
体を仰け反らせて叫ぶ俺。
「これじゃあ、イイモノを使うまでもないかなぁ…?」
「…え?」
「…え?」
その時、俺とコウの目が合った。でもすぐに、
「…あ…」
と俺は言うと、顔を真っ赤にした。
「…ふ〜ん…」
「…あ…あ…あ…あ…!!」
ニヤニヤと笑うコウ。
「…イイモノ、…使って欲しいんだ?」
「…く…っそ…、…オオオオオオオオ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!」
俺は目をギュッと閉じ、叫んだ。
(…変だ…)
その時、俺は頭の中が混乱していた。
普通なら。本当なら。
友人であり、男であるコウにある意味、丸裸にされて、屈辱的なことをされているなんて、考えただけでゾッとする。でも、この時の俺は何故か、それを甘受しようとしていた。
(…どッ、…どうしちまったんだよッ、俺ぇッ!?)
その時だった。
「…じゃあ、まずぅ…」
コウが俺の横に横たわると、
「…ここからだな…!!」
と言った。その瞬間、
「はぅあッ!?」
と俺は素っ頓狂な声を上げていた。
…チュクッ!!…チュクチュク…ッッッッ!!!!
俺の右胸。そこに浮き出た突起にねっとりとした、でもくすぐったい感覚が走る。
「…なッ、…何…、…やってんだよ…ッ、…コウウウウ…ッッッッ!!!!」
その場所を見ると、コウの真っ赤な舌が小刻みに動いている。
「…あ…ッ!!…ふ…ッ、…んく…ッ、…んんんん…ッッッッ!!!!」
コウの舌が、俺の右胸の突起をくすぐるように舐めている。
「…あぅッ!!…あッ!!…あッ!!」
俺は懸命に体を捩らせ、その刺激から逃れようとする。
「…やッ、…止めろよ…ッ!!…コウ…ッ!!」
「…止めろって言うわりには、滅茶苦茶感じてるみたいじゃん?」
そう言うとコウは、黒いスパッツの中で熱くなっている俺のペニスを右手でそっと包み込んだ。
「ふああああッッッッ!!!?」
その刺激に俺はビクビクと体を痙攣させる。
「フフッ!!かわいいね、リキぃ!!」
そう言うと、コウは再び俺の右胸の突起を舌で刺激し始めた。
チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!
「はうッ!?ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
胸からはくすぐったさが、そして、ペニスからは心地良い感覚が俺を包み込んで行く。
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
コウの右手は俺のペニスをクニュクニュと揉み込んだり、爪を立ててくすぐるようにしてみたり、腹に擦り付けるようにグリグリと動かしてみたり。
「…やッ、…止め…ろ…オオオオ…ッッッッ!!!!」
「フフッ!!リキのチンポ、オレの手の中でビクビクと痙攣してるよ?」
「…いッ、…言うな…よ…ッ!!」
顔が熱い。多分、真っ赤になってるんだろう。はぁはぁと荒い呼吸をしている。
(…どッ、…どうして…ッ!?)
今まで一人でやっていた時よりも物凄い感覚。
「…気持ちいい、リキぃ?」
コウが俺に問い掛けて来る。でも、俺は恥ずかしさのあまり、
「…ッッッッ!!!!」
と、喉まで出かかった言葉をグッと堪えた。するとコウは、
「フフッ!!」
と笑ったかと思うと、
「…しょうがないなぁ…!!」
と言ったかと思うと、添い寝状態になっていた体を起こし、ベッドから立ち上がったんだ。
「…んく…ッ!!」
その途端、俺はビクン、と体を跳ねらせ、
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
と大きな呼吸を繰り返した。
「…んく…ッ!!…かは…ッ!!」
強烈な刺激から解放され、俺はベッドの上にぐったりと体を投げ出している。顔を赤らめ、視界はぼんやりとしていた。
その時だった。
「リキ!!覚悟はいい?」
はっと我に返った時、
「…なッ、…何だよッ、それッ!?」
と思わずコウに問い掛けていた。
「これ?」
ニヤニヤと笑うコウが手にしていたもの。細長く、見た目的にはマイクのように見える。尾っぽのところにコードが付き、それがコンセントプラグへ挿し込めるようになっている。そして、先端部分は丸みを帯びている。コウはそれをコンセントプラグへと挿し込んだ。そして、
「肩凝りを解すやつだよ」
と言った。
「…ふ、…ふ〜ん…」
その時、俺は何故だか分からないが納得していた。だが、これが俺を、自分自身でも信じられないほど淫らに狂わせる凶器になることを、この時の俺はまだ知らないでいた。