そして僕らは大人になる 第23話
「…で…?」
今、目の前にいる小太郎は明らかに機嫌が悪い。
「…オレが気を遣って兄ちゃん達から離れていた1年間くらい、結局、何の進展もなかったと…?」
「…だ、だから、何もないって…」
「何もないって言いながらも、オレが毎日毎日、寂しい思いをしながら独りぼっちで家に帰っていたのに、その後で兄ちゃん達はどっちかの家でエッチなことをやりまくっていたと…?」
「…お〜い…」
胡坐をかき、その膝を揺らしている。顔を真っ赤にし、腕組みをして明らかにイライラしている雰囲気だ。
「…こ、…小太郎…くん…?」
「兄ちゃああああああああんんんんんんんんッッッッッッッッ!!!!!!!!」
突然、小太郎が大声を上げたかと思うと、俺に抱き付いて来た。
「うおッ!?」
あまりに突然のことで、俺は小太郎を抱きかかえたまま、後ろへ引っ繰り返った。
「バカバカバカバカッッッッ!!!!兄ちゃんのバカああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
小太郎は俺の胸をポカポカと殴る。
「痛て痛て痛て痛てッッッッ!!!!…なッ、…何だよォッ、小太郎オオオオッッッッ!!!?」
その時、俺はぎょっとなった。
「…ひ…ッ、…えぐ…ッ!!」
小太郎が顔を真っ赤にし、しゃくり上げている。その目には大粒の涙が。
「…こ、…小太郎…!?」
「…オレ…。…オレ…ッ!!…兄ちゃんとコウ兄ちゃんが付き合ってると思ってたから…。…だから、…距離を置いていたのに…ッ!!…その間、…本当は…、…ずっと…寂しかった…のに…ぃ…ッ!!」
「だッ、だからッ、それは悪かったって!!」
その時、俺は思わず小太郎の華奢な体を抱き締めていた。
「って言うか、小太郎も彼女が出来たんじゃねぇのかよッ!?」
俺がそう尋ねると、小太郎は、
「…は?」
ときょとんとした表情を見せた。だが、すぐにプルプルと体を震わせ始めたんだ。
「…え?…あれ?」
これは地雷を踏んだかも、そう思った時には既に遅く、
「…兄ちゃん達は、オレがさっさと帰って行っていたのは、オレに彼女が出来たと思ってたんだ…?」
と言ったかと思うと、
「そんなわけないだろッ!?どうやったらオレに彼女が出来るんだよッ!!」
と、顔を真っ赤にして大声を上げた。
「オレみたいなチビで華奢なヤツに彼女なんか出来るわけないだろうッ!?リキ兄ちゃんみたいにイケメンで長身なら話は別だけど…」
「…小太郎…」
イケメンで長身と褒められるのは嬉しいような、そして、小太郎に彼女が出来たわけではなかったことにほっとしたような、複雑な気持ち。
その時だった。
「聞いてるのッ、兄ちゃんッ!?」
はっと我に返った時、俺の股の間に強烈な刺激が加わった。
「んはああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
コウのそれとは違う、くすぐったい感覚の電気アンマ。
「…こッ、…小太郎オオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
「おりゃああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!
制服のズボン越しにやられてもその感覚が心地いい。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
その時、俺は本気で悶えていた。
「…やッ、…止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!小太郎オオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
その刺激だけで、俺のペニスが頭をもたげ始めたんだ。
「あはッ!!リキ兄ちゃんッ、相変わらず、変態だねッ!!弟のオレにこんなことをされて、勃たせちゃうなんてさ…!!」
「うわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
チェック柄の制服のズボンのその部分が、今では完全に大きな山を作り出していた。
「…たッ、…頼むウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!小太郎オオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!もうッ、止めてくれええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
俺のペニスがビクビクと脈打ち、制服のズボンを押し上げる。
その時だった。
小太郎がようやく右足の動きを止めたかと思うと、
「…ククク…!!」
と低く笑ったんだ。
「…ッ!?…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
その強烈な刺激からようやく解放され、俺は顔を真っ赤にして荒々しい呼吸を繰り返した。
「…小…、…太郎…?」
「…ねぇ、…兄ちゃん…」
ドクンッ!!
小太郎の顔を見た時、俺の心臓は大きく高鳴った。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
顔を赤らめ、目を輝かせて俺を見つめている。
1年間、学校では顔を合わせていたものの、2人きりで、しかもこんなエッチなことをすることはなかった。今、目の前にいる小太郎が別人のように見える。あの頃の小太郎の面影が全くない。
(…小太郎も、…大人になってたんだ…)
「兄ちゃん」
「おッ、おいッ、小太郎ッ!?」
いつの間にか、小太郎が俺の体の上に伸し掛かっていた。と同時に、
「…ッッッッ!!!?」
と、俺は小太郎の体の異変に気付いた。
「こッ、小太郎ッ!?」
「…フフッ!!」
悪戯っぽく笑う小太郎。そんな小太郎を抱えている俺のお腹の辺りに当たる硬いもの。
「…小太郎…ッ!?…お前…ッ!?」
「…フフッ!!…リキ兄ちゃんのエロい姿を見て、オレまで勃っちゃった…!!」
「…あ…あ…あ…あ…!!」
俺は顔を真っ赤にして小太郎を見つめることしか出来ない。
「…兄ちゃん…。…兄ちゃんのチンポ…、…見せてよ…!!」
「…え?」
聞き間違いかと思った。
「…兄ちゃんのチンポ、見せてよ…!!…今までコウ兄ちゃんと散々、ヤッて来たんだろ?」
「…ちょッ、…ちょちょちょ…!!」
「コウ兄ちゃんにだけ見せて、オレには見せてくれない、なんてことはないよね?」
そう言いながら、小太郎は俺のペニスをそっと握った。
「んああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
その瞬間、強烈な電流が俺の体を駆け抜け、俺は思わず大声を上げ、体を弓なりにしていた。