そして僕らは大人になる 第26話

 

 …ボタ…ッ!!…ボタ…ッ!!

 俺の男としての象徴・ペニス。その真っ赤に腫れ上がった先端部分からはポタポタではなく、ボタボタと言う音が似合うほど、濃白色な淫猥な液体が後から後から溢れ出し、腹の上に落ちていた。

「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!

 俺は顔を真っ赤にし、荒い呼吸を繰り返して胸を大きく上下に動かしていた。

「…す…、…っげ…ええええ…ッッッッ!!!!

 そんな俺を、小太郎が目を大きく見開き、顔を真っ赤にして見つめていた。

 俺は、小太郎のイカされた。あんなに純粋でかわいいイメージの小太郎が、その面影さえなくなるほどに俺のペニスを刺激し、言葉責めまでして来た。そのあまりのギャップに俺は興奮し、堪え切れなくなったペニスは小太郎の手の中でビクビクと脈打ち、大量の濃白色な淫猥な、強烈な臭いを放つ液体をそこかしこに飛ばしていたのだった。

「リキ兄ちゃんのチンポ、デカくて太いだけじゃなくて、こんなにいやらしい液体を出すなんて…!!

「…い、…言う…、…な…よ…ッ!!

 興奮していたとは言え、落ち着いて来ると恥ずかしい。俺は右腕で目の部分を覆った。

「…兄ちゃあんッ!!

「うわああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 俺が叫ぶ、いや、悲鳴を上げるのも無理はない。だって、俺の横に、小太郎が添い寝するように寝転んだからだ。

「…こッ、…小太郎ッ!!…俺の汚いのが、お前の服についちまう…ッ!!

 俺は小太郎の体を起こそうと、ちょうど上へ覆い被さるようになった。

 その時だった。

 小太郎の両腕が俺の背中へ伸びて来たかと思うと、小太郎は俺を力いっぱい抱き締めたんだ。

「…ちょ…」

「…いいよ…」

「へ!?

 小太郎は俺を潤んだ瞳で見つめている。

「…小太郎…?」

「…だって、…大好きなリキ兄ちゃんだもん…」

 俺のシャツの上にも、俺のペニスから溢れ出した液体が飛び散っている。それは今、俺が小太郎の上になることで小太郎のシャツに完全に付いていた。

「…兄ちゃん…」

「…う、…うん?」

 嫌な予感がさっきからしまくっている。小太郎は顔を真っ赤にして目を潤ませている。

「…オレを…、…犯してよ…!!

「…はああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!?

 思わず大声を上げていた。すると小太郎は、

「いいだろ、別にッ!!子供の頃からエッチなことをして来たんだし…!!

 と、ぷうっと顔を膨らませて言った。

「…い、…いや、…そうかも…しれねぇ…けど…」

 まぁ、小学生のガキの頃から俺とコウ、小太郎とでエッチなことはして来た。でも、あの頃はお互いに電気アンマを掛け合い、ペニスをズボンの上からキュッと握るだけだった。今みたいにペニスを露出させて、それを直接触ったり、挙句の果てには口に含んだりなんてしていない!!

「…何だよ…」

「え?」

 小太郎が拗ねている。

「…コウ兄ちゃんとは出来ても、…オレには出来ないんだ?」

「ちょッ、ちょっと待てッ、小太郎ッ!!

 俺はそう言うと、

「俺はコウに一方的にやられているだけで、俺自身がコウを責めたりはしていないぜ!?

 と言った。

「…それって…」

 小太郎はきょとんとしている。

「…リキ兄ちゃん、ただのサル?」

「…は?」

 いつの間にか、小太郎がニヤニヤと笑っていた。

「だってそうだろ?コウ兄ちゃんを気持ち良くしないで、自分だけが気持ち良くなってさ。今だって、リキ兄ちゃんだけ気持ち良くなって、オレは気持ち良くさせてもらえないんだもんね?ってことは、リキ兄ちゃん、ただのサルじゃん!!

「…んな…ッ!!…んな…ッ!!

 何か、腹が立って来た。

 気が付いた時、俺は小太郎のシャツのボタンを外していた。そして、中に来ていたシャツを思い切りまくり上げていたんだ。

「…兄ちゃん…」

「…もう…、…戻れねぇぞ?」

「…いいよ…。…リキ兄ちゃんとなら…!!

 小太郎は静かに微笑んでいる。

 俺はそんな小太郎の右横に寝そべると、左腕を小太郎の首の下に通した。そして、ゆっくりと顔を近付けると、

 チュッ!!

 と言う音を立ててキスをした。

 …チュッ!!…チュッ!!

 唇と唇を合わせるだけのくすぐったいキス。

 …チュッ!!…チュッ!!

「…ん…、…ん…」

 小太郎は目を閉じて、時折、小さな声を上げる。

「…リキ…、…兄ちゃん…」

「うん?」

 小太郎が顔を赤らめて微笑んでいる。

「…オレの…、…ファーストキス…。…リキ兄ちゃんだ…」

「…あ…」

 勢いでやってしまったのはいいが、よくよく考えれば、俺もファーストキスだった。

「…俺もだ…」

「…え?」

「…俺も…、…ファーストキス、…小太郎だ…」

「…やった!!

 嬉しそうに笑う小太郎。

「…兄ちゃん…、…好き…!!

「…お前、…ゲイ…なのか…?」

 俺がそう尋ねると、小太郎は、

「…う〜ん…」

 と唸ったが、

「…分かんない」

 と言った。

「女の子を好きにはなってるよ?でも、実際に付き合ったこととかないし…。…ただ、こう言うエッチなことには興味があるかなぁって言う感じかな」

「…そっか…」

 何か、複雑。女の子と付き合ったことがない純粋な小太郎の初めてを、俺が奪ってしまったもいいものだろうか。

「…兄ちゃん…」

「…うん?」

「…続き、…しよ…?」

「…分かった…」

 俺も覚悟を決めた。そして、再びゆっくりと顔を近付け、

 …チュッ!!…チュクチュク…ッッッッ!!!!

 と言う音を立てて、小太郎とキスをした。

 その時、俺は閉じられている小太郎の唇を舌の先でツンツンと突いてみた。すると小太郎は、

「…んん…ッ!!

 と一瞬、呻き声を上げ、うっすらと目を見開いた。

「…口…、…開けろよ…」

「…うん…」

 俺はそう言うと、再び小太郎とキスをする。そして、舌をゆっくりと伸ばすと、その舌はするっと小太郎の口の中へ入って行ったのだった。

 

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