機械の奴隷 第23話
ウィィィィン、ウィィィィン…。
二頭身ほどの身長、ずんぐりとした体格。その顔はブルドッグに似ていて、子供らしい笑みを浮かべている。銀色と青緑色を基調とした、冷たい機械生命体。
「…ブッ、…ブル…ドント…!!」
目の前にいたはずの清史郎の正体が、敵であり、殲滅しなければならないマシン帝国バラノイアの皇太子であったとは!あまりの驚愕の事実に、オーグリーン・四日市昌平は物凄い勢いで後退り、間合いを取っていた。
「ウフフフ…!!」
丸い瞳を輝かせて、ブルドントが笑う。
「なッ、何がおかしいッ!?」
思わずカッとなり、昌平は怒鳴っていた。するとブルドントは、
「だぁってさぁ、キミ達オーレンジャーも、ただの人間と言う下等生物だったんだなぁと思ってさ…!」
と言うと、ニヤリと笑い、
「このボクの前で、あぁんなことや、こぉんなことをやっちゃうんだもの。自分の欲望に任せてね!」
と言った。
「…う…ッ!!」
その言葉に、昌平の顔が真っ赤になる。
「忘れたとは言わせないよ?ボクが清史郎と言う子供に姿を変えて、キミにエッチなことをしてあげたら、キミはあっと言う間にアヘアヘ言い出したよね?…そして…」
その時、ブルドントは昌平の元へ歩み寄ると、昌平の2本の足の付け根に息づく、昌平の男としての象徴であるペニスをいきなり鷲掴みにしたのだ。
「んぎゃああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
あまりに突然のことに、昌平は素っ頓狂な悲鳴を上げ、
「…なッ、…何しやがんでええええええええッッッッッッッッ!!!!!!??」
と、真っ赤になった顔を更に赤らめて怒鳴っていた。するとブルドントは、
「あはははは…ッッッッ!!!!」
と、甲高い声で笑い、両手をパチパチと叩いた。
「キミのチンポ、普段から本当に大きいんだね!大きく勃起した時なんか、本当に触り心地も良いし、握り心地も良かったよ!!…それに、キミのそこから出る淫猥なエネルギー。物凄い量だったよね!!ボクが夢の中でちょっと刺激してあげただけで、あんなに大量のエネルギーを放出させるなんてね!!」
「止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
思わず怒鳴っていた。だがすぐに、
「…え?」
と、昌平は信じられないような表情を浮かべた。
「…夢の…中…?」
「そうだよ?キミが真っ暗闇の中で目だけが光る機械生命体にされたこと、忘れてはいないよね?あれはボクが作り出した夢の中の出来事。つまり、半分は現実でもあり、半分は夢の中でもあるんだ」
そう言ったブルドントが手にしているものを見た途端、昌平は目を丸くし、凝然となった。
「…ククク…。…これ、…懐かしいだろ?」
ブルドントが手にしていたもの。キラキラと冷たく光る銀色の針、その先には半透明のチューブのようなものが取り付けられ、その端には漏斗のようなもの。
「この針の先をお前のチンポの先端に挿入し、この漏斗から、ボクはボクの体内で作り出した特殊な溶液を流し込んだ。それはキミの生殖機能を刺激し、キミの体内で作り出される淫猥な液体を急速に作り上げるもの。いわゆる、媚薬ってやつさ!それをキミのここに流し込んだら、キミは物凄い雄叫びと共に何度も何度もその淫猥な液体を放出したのさ!!」
「…あ…あ…あ…あ…!!」
昌平の中で、全てが繋がって行く。真っ暗闇の中で両手と両足を拘束され、大きく広げられた2本の足の付け根に息づくペニスを曝け出され、その尿道にこの銀色の針を差し込まれ、シルエット上に立っている男の口から出された、キラキラと光る淫猥な液体が尿道を通って体内に入り込んだ時、意識が遠退くほどの激しい衝動に駆られ、昌平のペニスとその下に息づく2つの球体が壊れるのではないかと言うほど、大量の淫猥な液体を噴き出させていた。だがそれは、昌平が望んでいたことでもあった。それに気付いた途端、
ドクンッ!!
と、昌平の心臓が大きく高鳴り、
「はうあッ!?」
と声を上げ、昌平は胸を押さえてその場に蹲った。
「ウフフフ…!!気付いたようだね」
ブルドントは勝ち誇ったように言う。
「…ぐ…うううう…ッッッッ!!!!」
顔を真っ赤にし、額に玉粒のような汗を浮かべ、蹲っている昌平。その両手は、昌平の2本の足の付け根に息づく、招聘の男としての象徴であるペニスを押さえていた。
「事実を話しただけなのに、もう勃起しちゃったのかい?全く、キミ達人間はどれだけ下等生物なんだい?疚しい。疚しすぎるよ!…でも…」
その時、ブルドントの目がギラリと光った。そして、禍々しいオーラが彼を包み込み始めたのだ。
「オーグリーン。キミには感謝するよ」
その声がブルドント本来の声と、やや低いが若々しい声との2つになる。
「キミのチンポから溢れ出した淫猥なエネルギー。それにはキミの体に宿る超力も含まれているようでね。ボクの成長を助けてくれたんだ」
「…成長…だと…!?」
はぁはぁと荒い呼吸をしながら苦しそうに尋ねる昌平。ブルドントはフフンと笑い、
「キミの放出した淫猥な液体をね、ボクは錠剤にしたんだ。そしてそれを…」
と言うと、右手をクイッと上げた。まるで、自分の口の中に何かを放り投げるように。
「うぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
その瞬間、昌平は叫んでいた。
「いやあ、キミの液体、どれだけまずいんだい?でもね、ボクにはとぉっても大事な栄養源だったんだよ!」
ブルドントを包み込んでいる禍々しいオーラが膨らんで行く。
「…そして、キミのお陰で、ボクはこんな素敵な力を手に入れることが出来たんだ!!」
その瞬間、ブルドントの目がギラリと光った。
「見るがいいッ、オーグリーンッ!!キミが放出した淫猥な超力が創り出した、究極の機械生命体をッ!!」
ゴオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!
突然、嵐のように暴風が吹き荒れた。
「うおおおおおおおおッッッッッッッッ!!!!!!!!」
昌平は必死にその暴風を避けるようにゴロゴロと転がり、物陰に隠れるようにする。
「…ふぅぅ…!!」
その暴風が収まり、目の前に現れた者を見た途端、昌平は息を呑んだ。
ギラギラと光る黄色い瞳。すらっとした体型。
「…お、…お前は…ッ!?」
「…そう…」
この時、ブルドントの声が低い声1つになっていた。
「…ボクはキミのお陰で大人に成長することが出来た…。…キミのお陰で、ボクはブルドントからカイザーブルドントに成長することが出来たんだ。…そして、キミがくれた力で、改めてこの地球を征服してみせるよ!!」
「ふっざけんなああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
その瞬間、昌平は立ち上がると、
「超力変身ッ!!」
と叫び、両手に装着しているパワーブレスをぶつけ合った。その瞬間、昌平の体が眩しい光に包まれ、光沢のある鮮やかな緑色のスーツを身に纏っていた。
「オーグリーンッ!!」
その時だった。
ドクンッ!!
さっきよりも大きく心臓が高鳴り、
「うぐッ!?」
と昌平は呻くと、胸を押さえ、その場に蹲ってしまった。