殿御乱心! 第9話
ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッ!!ビュクビュクビュクビュクッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!
シンケンレッドに一筆奏上している丈瑠。その光沢のある黒いスーツの中で彼の大きく勃起した男子としての象徴の先端が一気に膨れ上がり、弾けたかと思うと大量の精液が、スーツと言う厚手の障害物があるにも拘らず、物凄い勢いで飛び出した。
…ビチャッ!!…ビチャッ!!
濃白色なそれは宙で大きく弧を描き、丈瑠の頭をも飛び越え、淫猥な音を立てて床へと落ちた。
「おわあああッ!!」
突然、源太が素っ頓狂な声を上げた。源太は今、シンケンゴールドに一貫献上している。
「どした、源ちゃん?」
丈瑠の股間のそれを執拗に刺激していた千明が声を上げる。千明もシンケングリーンに一筆奏上していた。
「…ひええええ〜〜〜〜ッ!!」
源太は顔をしかめ、金色と濃紺であしらわれたスーツを撫で回している。
「…タケちゃんの精液が、…オレのスーツに飛び散ったあああッッッ!!!!」
「…あッ!!」
我に返ったかのように、千明も声を上げ、顔を真っ青にした。次の瞬間、千明の顔が真っ赤になったかと思うと、
「たぁけぇるぅぅぅッッッ!!!!てんめええええッッッッ!!!!」
と叫び、いきなり丈瑠の股間を鷲掴みにしたのである。
「ぐわああああああッッッッッッ!!!!!!」
天国から地獄へ一気に突き落とされたような痛みに、丈瑠が悲鳴を上げる。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああッッッッッッ!!!!!!」
千明の力が凄まじいのか、あまりの痛みに悲鳴を上げることしか出来ない丈瑠。
「てめえの恥ずかしい液体がオレの部屋中に飛び散っただろうがぁっ!!汚ねぇなぁッ、丈瑠ぅッ!!」
そう言いながら千明は、丈瑠の股間を握っている手を更にグッと握り締めた。
「ぐぎゃああああああああああッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
男らしい低い声が掠れんばかりの勢いで丈瑠が絶叫し、体をビクンと跳ね上げた。
「…ひっでぇ…!!」
源太が息を飲み込む。
「…たッ、…頼むううううッッッッ!!!!…もうッ、…止めて…くれええええッッッッ!!!!…つッ、…潰れるううううッッッッ!!!!」
その時、丈瑠が体をビクンビクンと跳ねらせながら、千明に懇願し始めた。
「…どうしよっかなぁ…!!」
ニヤニヤしながら言う千明。
「オレの言うことを聞くって約束してくれれば、止めてやってもいいけど…?」
「…ッ!!」
「火」の文字をあしらった真紅のマスクの中で、丈瑠が歯軋りしたのが分かった。
「あぁっそ。じゃあ、このままだなッ!!」
千明がそう言った途端、
「ひがああああああッッッッッッ!!!!!!」
と言う丈瑠の絶叫が耳を劈いた。
「ちょ、千明ぃ!あんまりタケちゃんに悲鳴を上げさせると、みんなにバレるぞ?」
丈瑠を何とか助けようと、源太が言う。すると千明はムスッとした表情を見せ、
「…ちッ!!」
と舌打ちすると、丈瑠の股間を握っていた手を離した。
「…うぐ…ッ!!…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
その瞬間、丈瑠は弾かれたように両腕を股間へ持って行き、あまりの痛さに萎えた自身の股間を優しく覆った。
「…丈瑠…!」
不機嫌面の千明が丈瑠を呼ぶ。
「…?」
「火」をあしらった真紅のマスクがゆっくりと動き、千明を見上げた。
「…マスクを外せよ…!」
「…」
すると、「火」をあしらった真紅のマスクが輝き、中から丈瑠の素顔が現れた。
「…はぁ…、…はぁ…ッ!!」
顔は真っ赤になり、汗でぐっしょりと濡れている。その目からは涙が伝った跡が窺えた。だが、その目はしっかりと千明を睨み付けていた。
「…何か、ムカつく…!!」
千明はそう言うと、
「おい、源ちゃん。お前の携帯電話、貸せ!!」
と言った。
「…何で?」
何を言い出すのかと思えばと言う顔で、源太が千明に問い掛ける。
「丈瑠がオレ達に逆らえないように、この証拠写真を撮っておくのさ!」
「「んなッ!?」」
これには源太だけではなく、丈瑠も驚いて声を上げた。
「そッ、そんなことをして何になるッ!?そんなことをしたって、鍛錬を甘くする気は全くないぞッ!?」
丈瑠が顔を真っ赤にして怒鳴った。
「別にいいよ。鍛錬が今以上に厳しくなっても!!」
「…え?」
千明のその言葉に、源太が思わず声を上げる。
「前にも言ったろ?オレはいつかは丈瑠を越えてやるって!!それに、丈瑠がオレを鍛えるように、オレはこっちで丈瑠を鍛えてやっからな!!」
そう言うと千明は源太に歩み寄り、
「オラッ!!早く携帯を貸せよッ!!」
と言った。
「ななな、何で、オレが貸さなきゃなんねぇんだよッ!?自分のがあんだろうがッ!!」
訳が分からなくなって来て、源太が声を上げた。
「オレの携帯、壊れてんだよッ!!」
千明はそう言うと、源太が手にしていた携帯を強引に奪った。
「…いいよな、…丈瑠…?…お前が、逃げ出せないようにしておいても…!!」
「…千明…」
千明の目が、いつもとは違うことを感じた丈瑠。目を閉じ、大きく息をしたかと思うと、
「…いいだろう…!」
と言い、床の上に足を少しだけ広げて静かに横たわった。
カシャッ、カシャッ、と言う乾いた音が部屋に響いた。