女王の妖魔術 第6話
「…バルパンサーの、…生け贄のエネルギーを…!!」
ヘドリアンの冷酷な低い声が洞窟の中に静かに響き渡った。その目は機械のように、ただ目の前にいるバルパンサー・豹朝夫を見つめている。「…あ…あ…あ…あ…!!」
豹の右手。バルパンサーの光沢のある鮮やかな黄色のスーツに包まれたそれがゆっくりと自身の2本の足の付け根で大きく勃起している、豹の男としての象徴であるペニスへ伸びて行く。
「…ククク…!!」
そんな光景を見て、マジンモンガーが低い笑い声を上げた。
「バルパンサー。覚悟はいいだろうな?生け贄のエネルギーを捧げると言うことは、今ここで、お前は淫らな行為を行うと言うことだ。相手などいない。自らが独りで淫らな行為を行うのだッ!!」
「ンハハハハハハハハ…!!」
その言葉に、ヘドリアンが低い笑い声を上げる。
「…や…、…止め…ろ…!!」
バルパンサーのマスクの中で、豹は怯えた表情を浮かべ、その目に涙を溜めていた。
「…たッ、…頼む…ッ!!…それだけは…ッ!!」
「案ずるな。お前はマジンモンガーと私の妖魔術によって自分を失うのじゃ。…それに…」
そう言ったヘドリアンの目がギラリと光る。
「…そなた、さっきまでの刺激でそろそろ限界なのではないのか…?」
「…ッッッッ!!!!」
その言葉に、豹は体を凍り付かせる。
「アァッハハハハハハハハハ…!!どうやら、図星じゃったようじゃな、アァッハハハハハハハハハ…!!」
「…ククク…!!…オレ様の妖魔力で貴様の体中が性感帯になっていた。そこへマシンマン達が襲い掛かり、ありとあらゆる性感帯を刺激したのだ。今のお前は生け贄のエネルギーを捧げたくて仕方がなくなっているだろう?」
「…オレは…。…オレは…!!」
実を言えば、豹の心の中にはおぞましい感情がぐるぐると渦巻いていた。マシンマンに体中を愛撫され、その快楽の電流が未だに豹を痺れさせていた。
(…オレは…、…もっと気持ち良くなりたい…ッ!!)
その時だった。
「…ぬううううううううッッッッッッッッ!!!!!!!!」
マジンモンガーの低い唸り声が聞こえたその瞬間、
「んぐッ!?」
と、豹の体がビクンと仰け反り、硬直した。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
するとどうだろう。
豹の両足が肩幅よりやや大きく広げられ、しっかりと地面に足を付けた。そして、左手が右胸の突起へ伸びて行き、同時に、右手はスーツの中で大きく勃起しているペニスをギュッと握ったのだ。
「…さぁ…。…やれ!!」
マジンモンガーの目がギラリと光ったその瞬間、豹の右手がゆるゆると上下運動を始め、ペニスを刺激し始めたのだ。
「んああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!」
左手は右胸の突起をくすぐるように小刻みに動く。
「ンハハハハハハハハ…!!バルパンサーが生け贄の行為を始めおったわ!!」
ヘドリアンは満足気にそう言うと、再び真顔に戻り、両手をスゥッと前へ差し出した。そして、
「…ぁぁぁぁああああああああぁぁぁぁ…」
と、何やら不気味な呪文を唱え始めた。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!」
豹は顔を天井の方へ向け、ペニスを刺激する右手の動きが加速度を増している。
「はぁッ!!はぁッ!!」
バルパンサーの豹をあしらったマスクのバイザーが荒々しい呼吸で曇る。そのマスクの中で、豹は顔を真っ赤にし、目を虚ろにしていた。
(…気持ち…、…いい…!!)
「…バルパンサーよ…。…お前は我々ブラックマグマの奴隷となるのだ…」
ヘドリアンは両腕を妖しく動かしながら、豹の脳内へ直接語り掛けるように言う。
「…お前はブラックマグマの奴隷…」
(…オレは…、…奴隷…?)
ペニスを上下に刺激しながら、ぼんやりとした意識の中でその言葉を聞く豹。
「…生け贄のエネルギーを捧げたら、太陽戦隊の基地へ戻るのだ…。…そして、お前が最も信頼を寄せている仲間を誘き出すのじゃ…。…いいな…!!」
「…は…、…い…」
その時、バルパンサーのマスクがコクンと縦に動いた。
「さぁ、バルパンサー。お前の生贄のエネルギーを捧げるのじゃ!!」
「キィエエエエエエエエッッッッッッッッ!!!!!!!!」
そして、マジンモンガーの奇声が洞窟内に響き渡ったその瞬間、
ザワザワザワザワッッッッ!!!!ザワザワザワザワッッッッ!!!!
と言う音を立てて、豹の右手が激しく上下運動を始めた。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
右手でペニスを、左手で右胸の突起を刺激する豹は、誰が見ても淫らだった。
(…気持ち…、…いい…ッ!!)
おぞましい感覚が、豹を支配しようとしていた。その時だった。
…チュッ!!…クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
淫猥な音が聞こえて来た時、バルパンサーの光沢のある鮮やかな黄色のスーツのその部分が光沢を失った。
「…ぉぉおおおおおおおおぉぉ…!!…生け贄のエネルギーが溢れて来おった。ンハハハハハハハハハ…!!」
ヘドリアンがウットリとした表情でそれを見つめた後、すぐに低い笑い声を上げ始めた。そして、
「マジンモンガーッ!!バルパンサーにとどめを刺すのじゃッ!!」
と言った。
「ぬううううううううッッッッッッッッ!!!!!!!!」
「ひがああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!
淫猥な音がますます大きくなり、バルパンサーのスーツのペニスの部分には淫猥な染みがどんどん広がって行く。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
ビクッ、ビクッ、と体を痙攣させる豹。バルパンサーのマスクの中で、その大きく見開かれた目から涙が零れ落ちた。
「…出る…ッ!!…出る…ッ!!」
不意に顔が歪み、目がギュッと閉じられた。そして、顔が俯き加減になったその瞬間、ビクビクと腰が激しく痙攣を始めた。と同時に、
ドビュッ!!ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュクッビュクビュクビュクッッッッ!!!!
と言う音と共に、豹のそこから大量の濃白色な強烈な臭いを放つ淫猥な液体が物凄い勢いで飛び出し、宙を舞った。
「アァッハハハハハハハハハ…!!出しおったッ!!バルパンサーがッ、出しおったわッ!!アハハハハハハハハ…!!」
満足気に笑うヘドリアン。その時、豹は両膝をガクガクと震わせたかと思うと、
「…うう…ッ!!」
と呻き、地面にドサッと座り込んだ。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
その時、バルパンサーのマスクが光り、中から顔を汗だくにした豹の頭部が現れた。真っ赤になった豹の顔。その視線は虚ろで、目からは涙、口からは涎が零れたような痕が窺えた。
「…フフッ!!」
ヘドリアンは笑うと、
「…さぁ…、…バルパンサー…。…仲間のもとへ帰れ…。…そして、…仲間を誘き出し、サンバルカンを内部からバラバラにするのだ…!!」
と囁くように言った。すると、豹は、
「…は…、…い…」
と、コクンと頷いたのだった。