女王の妖魔術 第13話

 

 …チュッ、…チュクチュク…ッ!!…チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!

 ひんやりとした空気が流れる格闘技場。その中にくすぐったい音が響き渡る。

「あッ!!あッ!!あッ!!あッ!!

 鮫島はビクッ、ビクッ、と体を痙攣させながら、短い声を上げ続けていた。

「…や…、…めろ…。…豹…ッ!!

 チュクチュクと言うくすぐったい音を立てながら、豹が鮫島のボロボロに破れたバルシャークのスーツの中に顔を入れ、そこにあるココナッツ色の突起を舐める。いや、舐めると言うより、舌で転がすと言った方が表現がいいだろう。

 チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!

「はああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!

 2度も高圧電流を浴びて体が痺れて動けない。なのに、この刺激だけは何故か甘受していた。

「…ぉぉおおおおおおおおぉぉ…!!

 2人の耽美な世界を見つめていたヘドリアンはまたもやウットリとした表情を見せた。

「…何と…。…子猫が親猫に甘えるように、バルパンサーがバルシャークの胸を吸い上げよる。…そして、それを甘い刺激と受け止めるバルシャーク。何と耽美、何と艶めかしい世界なのじゃ。アァッハハハハハハハハ…!!

「…く…っそ…オオオオオオオオ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!

 体が痺れてさえいなければ。バルシャークのスーツが完全に機能していさえいれば。

 その時だった。

「…さぁ、…鮫島…」

「…え?」

 その時、鮫島は体を起こされる感覚がした。そして、気が付いた時には、地面に両足を投げ出し、背後から豹に羽交い絞めにされていた。

「…ひょ…ッ、…豹…ッ!!…何を…ッ!?

「…鮫島…。…お前も見てもらえよ…」

 その時、豹の目がギラリと光った。そして、その両手を背後から鮫島の筋肉質な両胸へと回した。その途端、

「んああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 と鮫島が悲鳴を上げ、体を仰け反らせた。

「…ククク…!!

 豹は低い声で笑いながら、鮫島の筋肉質な両胸のココナッツ色の突起をくすぐるように小刻みに刺激している。

「どうだい、鮫島ぁ?気持ちいい?」

「…な、…んなわけ…、…ないだろう…ッ!?

 顔を真っ赤にし、目を硬く閉じて懸命に頭を左右に振る鮫島。だが、その体はビクッ、ビクッ、と痙攣を続けている。

「モンガアアアアアアアアッッッッッッッッ!!!!!!!!

 その時、マジンモンガーがズカズカとやって来たかと思うと、

「ここをこうしてやるッ!!

 と言い、右足を振り上げた。そして、鮫島の2本の足の付け根部分に息づく、鮫島の男としての象徴であるペニスとその下に息づく2つの球体の上に載せたかと思うと、その右足を小刻みに震わせ始めたのだ。

「うぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

 くすぐったいような刺激を与えられ、身悶える鮫島。

「…やッ、…止めろ…ッ!!…止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!

 顔を真っ赤にして身悶える鮫島。

「アァッハハハハハハハハ…!!

 ヘドリアンが高らかに笑う。

「いい眺めじゃなぁ、バルシャーク。バルパンサーとマジンモンガーに屈辱を受けて…!!…ンンッ、ンハハハハハハハハ…!!

「…く…ッ、…ああ…ッ!!…ぁぁぁぁああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

「…ククク…!!…バルシャーク、お前の大事なところが少しずつ硬くなって来おったぞ!!

 マジンモンガーがニヤニヤと笑いながらそう言うと、

「…あ…あ…あ…あ…!!

 と、鮫島は相変わらず体をビクビクと痙攣させながら、短い声を上げた。そして、暫くすると、鮫島のペニスはバルシャークの汚れた青色のスーツの中で大きく勃起し、臍へ向かって伸びていた。

「…ンハハハハハハハハ…!!

 ヘドリアンは笑うと、その目をギラリと光らせた。

「バルシャークよ。そなたに、もっといい夢を見させてやろう…」

 そう言った時、ヘドリアンは両手をスゥッと前へ差し出した。そして、

「…ああああああああ…」

 と、何やら怪しげな呪文を唱え始めた。

「ベーダー妖魔術マンダラ、ベーダー妖魔術マンダラァァァァ…」

「…な…、…何…を…!?

 ボロボロに傷付いた鮫島に、その呪文を避けられるほどの体力は残されていなかった。

「…あ…あ…あ…あ…!!

 嫌でも耳に入って来るその呪文。それが少しずつ、鮫島の意識をぼんやりとさせて行く。

「…バルシャークよ…。…お前もブラックマグマに生け贄のエネルギーを捧げるのじゃ…。…ただし、…お前はバルパンサーによってエネルギーを搾り取られるのじゃ…。…良いな…?」

「…な…、…んだ…、…と…!?

 その時だった。

 ふと、体が軽くなったような気がした。

「…あ…」

 気が付いた時には、鮫島はその場に仰向けに引っくり返っていた。そして、両足を高く持ち上げられていた。

「…ひょ、…豹…ッ!?

「…ククク…!!

 目をギラギラさせながら、豹が鮫島の両足首をしっかりと掴み、持ち上げている。

「…鮫島…。…もっともっと、気持ち良くしてやるぜ…!!

 そう言いながら、豹は鮫島の股の間に右足を捻じ込ませた。

「あッ!!

 その刺激に、鮫島が体をビクリと跳ねらせる。そして、

「…止めろ…!!…止めてくれ…!!

 と声を震わせた。

「…やれ…!!

 ヘドリアンの低い声が響く。その瞬間、

「うぐわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

 と言う鮫島の悲鳴が耳を劈いた。

「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 鮫島の股の間で、豹の右足が小刻みに振動を繰り返す。

「止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!止めてくれええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!

 鮫島は体を仰け反らせ、ただただ、喘ぐしか為す術はない。それよりも、

 ドクンッ!!ドクンッ!!

 と、心臓が大きく高鳴り、豹が刺激を与えて来るそこからじんじんとした疼きが込み上げて来ているのが分かった。

「…止めろ…!!

 そのじんじんとした疼きは鮫島の尿道を伝い、じわじわと込み上げて来る。

「…た…ッ、…頼むから…ッ!!…もう…」

「いいやッ、まだだねッ!!

 その時、豹の右足が少しだけ鮫島の体の方へ向かって移動した。それはつまり、その右足が鮫島の大きく勃起しているペニスを直接刺激することを意味した。その瞬間、

「ひがああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

 と言う悲鳴が聞こえ、

 …グジュッ!!…グジュグジュッッッッ!!!!グジュグジュグジュグジュッッッッ!!!!

 と言う淫猥な音が辺りに響き渡った。すると、豹は鮫島のペニスを刺激していた右足の動きをピタリと止めた。

「…あ…ッ!!…あ…あ…あ…あ…!!

 鮫島が目をカッと見開き、体をビクンッ、と大きく痙攣させた。

「…ククク…!!

 豹がゆっくりと右足を離した時、

「…ぉぉおおおおおおおおぉぉ…!!

 とヘドリアンがウットリとした声を上げた。

「…フフッ!!…バルシャークの生け贄のエネルギーが溢れて来おったわ…!!

 

第14話へ