おにぃさんの性教育 第2話
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
自室に戻って来た豹はドアに凭れ掛かり、胸を押さえるようにして荒々しい呼吸を繰り返していた。
「…ま…、…まった…く…。…冗談…じゃ…、…ないよ…ッ!!」
顔を真っ赤にし、目を大きく見開いて苦しそうにしている。
「…なッ、…何でッ、飛羽みたいなやつが2代目バルイーグルになんかなるんだよッ!!あんなの、ただの変態じゃないかッ!!」
喫茶スナックサファリのホールで週刊誌のグラビアを見て鼻息を荒くしていた飛羽。そして、そのグラビアを見ながら目を見開いて呆然としていた鮫島と嵐山長官。
「…あ〜あ…。…大鷲の方が良かったなぁ…」
2代目バルイーグル・飛羽高之。機械帝国ブラックマグマにヘドリアン女王配下の女戦士アマゾンキラーが参入してから、戦況が一段と厳しくなった。そんな時、初代バルイーグル・大鷲龍介がアメリカNASAへの異動辞令を受け取った。スペースシャトルのパイロットになってスペースコロニーの開発に携わるのが夢だった大鷲。その夢を叶えるため、太陽戦隊を抜け、代わりに入って来たのが、大鷲の親友の飛羽だったのだ。
「そもそもッ、何であんな週刊誌なんか置いてるんだよッ!?」
老若男女問わずやって来る喫茶店。そのような一部いかがわしい内容を含んだ週刊誌も置かれていても不自然ではない。
「ありゃ、絶対に長官の趣味に違いないッ!!」
そう言いながら、豹はベッドの上にどすんと寝転んだ。
「…オレだったら…」
『豹く〜ん!』
嵐山大三郎の娘・美佐が豹に駆け寄って来る。
『…ひょッ、…ひょひょおおおおおおおおッッッッッッッッ!!!!!!??』
豹が素っ頓狂な声を上げるのも無理はない。
『どう、この水着?似合うかしら?』
『みみみみ、美佐ちゃんッ!?』
美佐が着ている水着。上下セパレートタイプの、覆う生地が少ない超ビキニ。
『ほらぁッ、豹くんッ!!見てぇ!!』
『のわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!』
美佐がその場でクルリと回る。その動きに合わせるかのように、生地の少ないビキニが外れそうになる。
「…やッ、止めてええええええええええええええええッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
悲鳴に近い声を上げながら、豹はベッドの上に起き上がった。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
顔は真っ赤、その目は相変わらずカッと見開かれたまま、荒々しい呼吸を続けている。
「…う…う…う…う…!!」
その時、豹の右手がブルブルと震えながらゆっくりとある場所に向かって伸びて行った。
「…美佐…、…ちゃん…ッ!!」
顔を真っ赤にし、目をギュッと閉じる豹。その右手が向かった先は、オリーブ色のズボンの中心部分。そこが大きく盛り上がり、ビクッ、ビクッ、と脈打っている。
「…美佐ちゃん…ッ!!」
その大きく盛り上がったもの。豹の男としての象徴・ペニス。
「…我慢…ッ、…出来ない…ッ!!」
豹はそう言うと、それを握ったまま、
「…バル…ッ、…パンサー…ッ!!」
と言った。その瞬間、豹の体が光を帯び、バルパンサーの光沢のある鮮やかな黄色のスーツに包まれていた。
「…ふ…ッ!!…ん…ッ!!…んん…ッ!!」
光沢のある鮮やかな黄色のスーツに包まれた豹の男としての象徴・ペニス。それは、体に密着している強化服のその部分にクッキリとその姿を現し、ビクッ、ビクッ、と脈打っている。
「…美佐ちゃん…ッ!!…美佐ちゃん…ッ!!」
真っ白なグローブに包まれた右手が上下に小刻みに動く。
「…この方が…ッ、…感じる…んだ…ッ!!」
強化服を装着することで、感度まで引き上げられるのか、豹は顔を真っ赤にしながら呻くようにそう言った。
『豹く〜ん、こっちよぉ〜!!』
妄想の中の美佐が、今にも取れそうなビキニをフリフリしながらはしゃぐ。
「…美佐ちゃん…ッ!!」
豹の右手。バルパンサーの真っ白なグローブに包まれたそれがペニスをスーツごとしっかりと握り、上下に小刻みに揺れ動いている。心なしか、その動きが少しずつ加速度を増しているようにも思える。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
今、豹はバルパンサーの豹をあしらったマスクはしておらず、虚ろな瞳を宙に投げ掛けていた。
その時だった。
…クチュッ!!…クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
淫猥な音が聞こえ始めた時、
「…あ…あ…あ…あ…!!」
と、豹はそれを見て呆然となった。
「…オレ…、…オレの…、…チンポ…!!」
豹の大きく勃起したペニス。バルパンサーの光沢のある鮮やかな黄色のスーツにクッキリとその姿を現しているそれの先端部分。
クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュグチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!
ウィンナーのように丸みを帯びたそこからてらてらと照り輝く透明な液体が溢れ出し、その部分の光沢を失わせていたのだ。
「ああッ!?ああッ!?ああッ!!ああッ!!」
はぁはぁと荒い呼吸をし、右手をひたすら上下に動かす。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!」
そのうち、豹はベッドの上に横たわるようにし、両足に力を入れる。今、豹の体はぴぃんと張るような格好になっていた。
グジュグジュグジュグジュッッッッ!!!!グジュグジュグジュグジュッッッッ!!!!
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
頭を左右にぶんぶんと振り、悶える豹。
「…ああああ…ッッッッ!!!!…で…、…ちゃう…ッ!!」
バルパンサーの鮮やかな黄色のスーツの中でビクビクと跳ねる豹のペニス。
「…出ちゃう…。…出ちゃう…!!」
目を虚ろにし、右手を機械的に上下に動かす。そして、体がブルブルと小刻みに震えた次の瞬間、
「…出るッ!!…出るッ!!…出るウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と、豹が呻くように言った。そして、
ドビュッ!!ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュクビュクビュクビュクッッッッ!!!!
と言う鈍い音と共に、豹のペニスの先端から大量の濃白色な淫猥な液体が噴水のように飛び出し、宙を舞った。そして、
ボタッ!!ボタッ!!ボタボタ…ッッッッ!!!!
と言う音と共に、ベッドの上に真っ白な花を咲かせた。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
何とも言えない豹の表情。虚ろになった瞳は安堵感と、快楽と、罪悪感を混ぜ合わせたように色を失っていた。
その時だった。
「気持ち良かったかぁ、豹ぉ?」
「…え?」
その声に、豹はぼんやりとした視線を投げ掛けた。そして、その声の主を認めた途端、
「…ッッッッッッッッ!!!!!!??」
と、顔をそれまで以上に真っ赤にし、目を大きく見開き、
「…ぎ…ッ、…ぎぃやああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
と悲鳴を上げていたのだった。