おにぃさんの性教育 第4話
「オレ達、付き合ってんだよ!!」
そう言った飛羽の目がギラリと光り、悪意に満ちた、悪戯っぽい表情を浮かべている。
「…つ…、…つつつ…」
そんな言葉をいまいち理解出来ないのか、豹が体をガタガタ震わせながら声を発する。
「…つつつ、…付き…合って…、…って?」
「だから、オレ達、恋人同士ってことさ!!」
「…え…、…えっと…」
恋人同士と言うのは、普通は男と女の話であって、それでどこかへ一緒に出かけたり、デートしたり、手を繋いだり、抱き合ったり、あ〜んなことや、こ〜んなことを…。
「おい、豹ッ!!聞こえてるぞッ!!」
「ひょッ!?ひょひょおおおおおおおおッッッッッッッッ!!!!!!??」
その瞬間、豹の体が飛び跳ね、ベッドの上で背後に両手を付いてどすんと座り込んだ。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
「…お前なぁ…」
苦笑すると、飛羽は豹の隣りに再び座った。
「確かに、恋人同士って言うのは、普通は男と女の話であって、それでどこかへ一緒に出かけたり、デートしたり、手を繋いだり、抱き合ったり、あ〜んなことや、こ〜んなことをしたりするものさ。…でもな、それがたまたま男と男の話だったって言うだけだ。好きになったら、男も女も関係ないんだぜ?」
「…そ…ッ、…そそそ…」
「おいおい、飛羽ぁ。豹にはまだ早すぎる話だったんじゃないのかぁ?」
そんな2人を見ながら、鮫島がやれやれと言う顔付きをする。すると飛羽は、
「そんなこと言っている場合じゃないだろう?豹だってもう19歳なんだ。ブラックマグマを倒したら、一般の人間に戻るわけだしな。そんな時に、女の子との付き合い方も知らないなんて言ったら、恥をかくのは豹なんだぞ?」
と言った。だが、その顔がニヤニヤと笑っている。
「…はぁぁ…」
魂胆丸見え、とでも言いたげな表情で鮫島は深い溜め息を吐いた。
「ところで、豹」
「ひょ?」
未だに顔を真っ赤にしてきょときょとと視線を忙しなく動かしている豹に飛羽が言った。
「…お前の、あ〜んなことや、こ〜んなこと、って、何だ?」
「ひょッ!?」
俄かに顔を更に真っ赤にする豹。
「お前、さっき、言ったよな?恋人同士と言うのは、普通は男と女の話であって、それでどこかへ一緒に出かけたり、デートしたり、手を繋いだり、抱き合ったり、あ〜んなことや、こ〜んなことをするって。そのあ〜んなことや、こ〜んなことって何なんだと聞いているんだ」
「…ひょ…、…ひょひょひょ…!!」
ドキドキと心臓が大きく高鳴る豹。その目は大きく見開かれ、ガタガタと震えている。
「お前のあ〜んなことや、こ〜んなことって何だよ?」
その時だった。
「…いッ、言えるわけないよオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
突然、豹が悲鳴に似た声で叫んだかと思うとベッドの上で正座をしたかと思うとそのまま上体を前のめりにし、まるで石のように固まってしまったのだ。
「…フンッ!!」
だが、そんなこともお見通しだった飛羽は意地悪い笑みを浮かべると、
「…豹…。…お前、またオチンチンが大きくなったんだろう?」
と言ったのだ。
「ひょッ!?」
ギクリとするかのような表情を浮かべ、豹は更にその場で固まる。
「…あ〜…。…その様子だと、図星のようだな…?」
そう言いながら、飛羽はぷりんと突き出た豹の双丘を優しく撫で始めた。
「んなッ!?」
その感触に思わず固まる豹。バルパンサーの光沢のある鮮やかな黄色のスーツに包まれたそこは弾力性があり、また、妙にいやらしさを醸し出していた。
「…豹…。…言ってみろよ…」
「いッ、言えないよッ!!」
まるで豹の双丘を痴漢するかのように、いやらしい手付きでそこを撫で続ける飛羽。
「…ふ…ッ、…んく…ッ!!…ん…ッ、…んん…ッ!!」
ピクッ、ピクッ、と豹の体が痙攣を起こす。
「…フフッ!!…気持ちいいかぁ、豹ぉ?」
「お前、楽しそうだな」
鮫島が苦笑して言う。逆に、豹は顔を真っ赤にし、目を硬く閉じてブンブンと頭を左右に振っている。
「だって見てみろよ。いいケツしてるじゃないか!!」
そう言った時、飛羽は右手を思い切り振り上げた。そして、
パアアアアンンンンッッッッ!!!!
と言う乾いた音と共に、豹の双丘を平手打ちにしたのだ。
「ふぎゃああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
突然の痛みに豹は体を跳ね上げ、悲鳴を上げる。とその瞬間、
ガシッ!!
と言う音と共に、豹の体は背後から羽交い絞めにされていた。
「…え?」
視線を動かすと、至近距離に飛羽の顔があった。
「…ククク…!!」
「…いッ、…嫌だ…!!」
豹の体が少しずつ背後へ引かれて行っている。それはつまり、前のめりに蹲っていた豹の体が折り畳まれた布団のようにズルズルと伸びて行くことを意味していた。そして、それはつまり、豹の2本の足の付け根部分に息づく、豹の男としての象徴が白日の下に晒されることを意味していたのである。
「…や…、…止めて…!!」
「やだね!!」
飛羽はそう言うと、
「お前が言うことを聞かないからだろう?」
と言い、豹の右耳元に顔を近付けると、
「何でも言うことを聞くんだろう?お前がさっき、美佐ちゃんのことを思いながら右手を動かしていたこと、美佐ちゃんに話してもいいのかぁ?」
と囁くように言ったのだ。
「ダメッ!!それは絶対ダメええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
悲鳴混じりの声を上げる豹。
「じゃあ、言うこと聞くしかないよなぁ!!」
そう言うと、飛羽は豹の体を更に後方へ引っ張った。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
豹の目に涙が滲む。バルパンサーの光沢のある鮮やかな黄色のスーツに包まれた豹のガッシリとした2本の足が伸びて行く。そして、その間に息づく豹の男としての象徴が露わになった。
「…フフッ!!…やっぱり勃ってたんじゃないか…!!」
「…ひぐ…ッ!!…ふえ…ッ!!」
豹のペニス。バルパンサーのスーツのその部分だけぐっしょりと濡れ、光沢を失っている。そして、強烈な異臭を発しながらも未だにそこはテントを張っていた。
「…ふぅん…」
「…そッ、…そんなに見るなよォ…ッ!!」
顔を真っ赤にし、えぐえぐとしゃくり上げながら言う豹。
「…お前のオチンチン、先端は丸いんだな。つまり、まだ皮かぶりか?」
「…へぇぇ〜」
その時、鮫島までもが豹のもとへやって来ると、飛羽と同じようにして豹のペニスをしげしげと眺め始めた。
「さッ、鮫島まで…ッ!!」
「でもまぁ、オナニーは知っているみたいだし。それなりに成熟してるんじゃないのか?」
「ひょひょおおおおおおおおッッッッッッッッ!!!!!!??」
「よしッ!!じゃあ、豹の身体検査だッ!!」
飛羽の大きな声が聞こえたその瞬間、
「あッ!!」
と、豹が短い声を上げ、体をビクリとさせ、仰け反らせたのだった。