女王の妖魔術V 第9話
「うぅわああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
バルシャーク・鮫島欣也の絶叫が辺りに響き渡る。
「…みッ、…見るなああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!見ないでくれええええええええええええええええッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
大の字に立たされ、体を仰け反らせて叫ぶ。頭をブンブンと左右に大きく振るたびに、バルシャークの鮫をあしらったマスクがブンブンと左右に揺れた。
「…ククク…!!…アーッハッハッハッハ…!!」
そんな鮫島の目の前で、大介が勝ち誇ったように大声で笑った。
「…すッ、…すげぇよ、バルシャークウウウウッッッッ!!!!お前もッ、やっぱりただの男だったんだなああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
「…フンッ!!」
アマゾンキラーが侮蔑するかのように鼻で笑う。
「さっきも言ったでしょ?所詮、男なんてケダモノ。表面では嫌だ、止めろ、と言いながらも、結局はその快楽に勝てない。そして、為す術もなく、エネルギーを放出するのよッ!!そして、未だに男としてのプライドを大きくさせ、その先端からはドクドクとエネルギーを溢れさせる。サンバルカンだけのことはある。まだまだ搾り取れそうだわ…!!」
その時だった。
「…よくも…ッ!!」
地面に押さえ付けられているバルパンサー・豹朝夫がその真っ白いグローブで地面の土と落ち葉を握り締め、ブルブルと拳を震わせている。
「…よくも…ッ!!…よくも…、…シャークをオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
その時だった。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
激しい怒りと共に、自身を押さえ付けていた人々を薙ぎ払い、立ち上がった。そして、
「大介ええええええええええええええええええええええええええええええええッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
と、大介に飛び掛かろうとした。
「…フンッ!!」
大介はそんな豹をちらりと横目で見ると、鼻で笑った。そして、手にしていた竹刀を振り上げ、
「はああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と、縦一直線に振り下ろしたのだ。
パシイイイイイイイイッッッッッッッッ!!!!!!!!
乾いた衝撃音が聞こえた時、
「…う…、…あ…!!」
と、豹の体がグラリと揺れた。そして、膝をガクリとさせたかと思うと、
「…う…ッ!!」
と言って、その場に再び倒れ込んだのだった。
「アーッハッハッハッハ…!!」
大介が腹を抱えて笑う。
「…ざッ、…ざまあねぇなアアアアアアアアッッッッッッッッ!!!!!!!!…仲間を助けようと飛び込んで来たのに、逆にやられちまうなんて…、…傑作だぜええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
「…く…っそ…、…オオオオオオオオ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!」
豹が拳を握り締め、呻くように言う。
その時だった。
「…そう言えばよぉ…」
大介が目を真っ赤にギラギラと光らせ、ニヤニヤと不気味な笑みを浮かべながら豹に近付いて来る。
「…お前さぁ…」
「…止めろ…!!」
その時、豹は俄かに声を震わせ始めた。
「…止めて…、…くれ…ッ!!」
「…ククク…!!」
大介は豹の横に立ち、ニヤニヤと豹を見下ろした。
「大介?どうしたのです?」
アマゾンキラーが大介の横へやって来ると、訝し気に尋ねた。すると大介は、
「アマゾンキラー様。更なる見物が出来ましたよ!!」
と言ったかと思うと、目をカッと見開き、右足を思い切り後ろへ振り上げた。そして、それを前へ物凄い勢いで持って来ると、豹の脇腹へと減り込ませたのだ。
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!
鈍い音が聞こえたその瞬間、
「ぐぅわああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
と言う豹の大人と子供の間のやや高めの絶叫が辺りに響き渡り、それと同時にバルパンサーの光沢のある鮮やかな黄色のスーツが物凄い勢いでグルグルと転がった。
「…パッ、パンサアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
鮫島が叫ぶ。
「おいおい、仲間のことを心配している場合じゃないぞオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ペッタンモンガーがそう言うと、右手に持っているハンマーのようなものを鮫島の腹部に減り込ませた。
ドゴオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!
「…ぐ…、…ふ…ッ!?」
体がくの字に折れ曲がり、鮫島は呻き声を上げる。そして、それは豹も同じだった。
「…ぐ…、…ああ…ッ!!…ああああ…ッッッッ!!!!」
あまりの激痛に意識が飛びそうになる。
(…こ…ッ、…これが…ッ!!…ペッタンモンガーの仮面を取り付けられた人間の力なのか…ッ!?)
「おい、バルパンサーッ!!」
「…ひょ…ッ!?」
思わずいつもの素っ頓狂な声が出るところだった。だがその瞬間、豹は大介によってグイッと足蹴にされ、
「…あ…」
と言う声と共に、仰向けに大の字に横たわっていた。
「…ぉぉおおおおおおおおぉぉ…!!」
機械帝国ブラックマグマの広間では、その光景を水晶越しに見ていたヘドリアンが目を思わず輝かせる。
「…所詮、バルパンサーもただのケダモノだった、と言うわけじゃ…!!…アァッハハハハハハハハ…!!」
「…あ…あ…あ…あ…!!」
もう、言い逃れは出来なかった。
「アーッハッハッハッハ…!!」
大介が豹を侮蔑するかのように笑う。
「…お、…お前ッ!!…仲間がいやらしいことをされているのを見て、勃起しちまったのかよオオオオッッッッ!!!?」
「…ぐ…ッ!!」
豹の2本の足の付け根部分。バルパンサーの光沢のある鮮やかな黄色のスーツの中で、その存在感を際立たせている豹の男としての象徴・ペニス。それは今、そのスーツの中で臍へ向かって真っ直ぐに伸び、ビクンッ、ビクンッ、と脈打っていた。
「まぁったく…。…サンバルカンって言うのはただのケダモノの集まりだったのかよッ!?」
「…な…、…んだとおおおおおおおおッッッッッッッッ!!!!!!!!」
豹が思わず怒鳴る。その瞬間、大介の目が急に見開かれたかと思うと、その右足が持ち上がり、
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!
と言う音と共に、豹の腹部にその右足が減り込んでいた。
「…うぐ…ッ!?」
バルパンサーのヒョウをあしらったマスクの中で、豹の目がカッと見開かれ、その体がV字に折れ曲がる。
「…ぐ…ッ、…う…ッ!!」
呼吸が出来ない。懸命に小さく小刻みに呼吸を繰り返す。
「…口の利き方に気を付けた方がいいんじゃないのか、バルパンサー…?」
豹の上では、目を真っ赤にギラギラと光らせ、憤怒の表情を見せている大介がいた。