女王の妖魔術V 第15話
「…ククク…!!」
バルシャークの光沢のある鮮やかな青色のスーツ。それがやけに黒ずんで見える。ブラックマグマに操られているせいなのか、ペッタンモンガーの呪いの仮面のせいなのか、分からない。
「…お、…おい、…鮫島…」
呆然としながらも、懸命の声を上げる豹。
「…ど、…どうしちまったんだよ…?」
バルパンサーのマスクの中で、豹の顔には大粒の汗が浮かんでいる。
(…ペッタンモンガーの呪いの仮面は、それを付けられた人間の心の奥底に潜む邪悪な感情を最大にまで引き出し、爆発させたると言っていたけれど…)
じりじりと重い足を動かし、
「…な、…なぁ、鮫島ぁ…。…い、…一体、…どうしちまったんだよ…?」
と、もう一度尋ねた。
「…つれないなァ、豹ォ…?」
「…え?」
鮫島はニヤニヤと笑っている。
「…さ、…さめ…」
その時、豹は鮫島の体の一部分を見て、
「…ひょ…ッ!?」
と素っ頓狂な声を上げ、顔を真っ赤にした。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
鮫島のガッシリとした2本の足の付け根部分。そこに息づく、鮫島の男としての象徴・ペニス。バルシャークの光沢のある鮮やかな青色のスーツを引き裂かれて飛び出したそれは未だに臍へ向かって大きく勃起していた。そして、その真っ赤に腫れ上がった先端からは、あれほど大量に出したと言うのに未だに濃白色な淫猥な液体をドクドクと溢れさせ、ボタッ、ボタッ、と言う音と共に地面とを淫猥な糸で繋いでいたのだ。
「…豹ぉ…」
「ひょッ!?」
真っ赤になった目をギラギラと輝かせ、ニヤニヤと不気味な笑みを浮かべる鮫島。
「…お前が、そんなに俺のことを好きだったなんてなァ…」
「…は?」
普段からクリクリッとしている目をぱちくりさせ、豹は間抜けな声を上げた。
「…俺がいやらしいことをされていると言うのに、お前は助けに来ないし…」
「そッ、それは大介が…」
「だよな。それが何よりの証拠だよな?」
そう言うと、鮫島は豹の体の一部分を指さした。
「…大介が刺激していただけじゃなく、俺がいやらしいことをされているのを見て、そこをそんなに大きくさせていたなんてなァ…」
「…え?…あ…ッ!!」
はっと我に返り、今更ながらバルパンサーの真っ白なグローブで包まれた両手でその部分を押さえる。すると鮫島は、
「フンッ!!今更、隠すことないだろう?」
と言うと、豹の両手首を左手でしっかりと掴み、両手ごと、豹の頭上へ持ち上げた。そして、ドンッ、と言う音と共に豹の体を大木の幹にぶつけたのだ。
「…痛…ッ!!」
突然の衝撃に、豹は顔をしかめる。
「…さ…ッ、…鮫島…ッ!?」
「…ククク…!!」
至近距離でニヤニヤと笑う鮫島。
「…どッ、…退けよ…ッ!!」
バルパンサーのマスクの中で顔を真っ赤にして怒鳴る豹。だが、その瞳はきょときょとと忙しなく動いている。
「…怖いか?」
「…なッ、…何言って…」
その時だった。
「あッ!!」
突然、ビリビリとした刺激が豹の体を駆け抜けた。
「…さ…ッ、…さめ…」
だがその瞬間、
「あッ!!あッ!!あッ!!あッ!!」
と、豹は短い喘ぎ声を上げ始めた。そして、
グジュグジュグジュグジュッッッッ!!!!グジュグジュグジュグジュッッッッ!!!!
と言う淫猥な音が聞こえ始めたのだ。
「さッ、鮫島ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!??」
顔を真っ赤にし、信じられないと言う表情で鮫島を見上げる豹。だが鮫島は、相変わらずニヤニヤとしたまま、
「いい音をさせるなァ、豹ォ?」
と囁くように言った。
鮫島の右手が、バルパンサーの光沢のある鮮やかな黄色のスーツの中で、その先端をぐっしょりと濡らしている豹の男としての象徴であるペニスを握り、ゆるゆると刺激していたのだ。そして、その手の動きに合わせるかのように、豹のペニスの先端から溢れ出る淫猥な液体がグジュグジュと言う淫猥な音を立てていた。
「…あ…ッ!!…んく…ッ!!」
豹は目をギュッと閉じ、時折、甘い吐息を漏らす。
「…や…ッ、…止めろよ…ッ!!」
顔を真っ赤にし、心なしか、声を震わせて言う豹。すると鮫島は、
「俺だってそうやって悲鳴を上げたさ。けれど、お前は助けてくれなかったもんなァ…」
と言い、豹のペニスを刺激する右手の動きを少しだけ早めた。その途端、
「んああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と、豹が悲鳴を上げ、体を仰け反らせる。
「…ククク…!!…豹のチンポ…、…カッチカチだな…!!…全然使ったことがないのに、こんなにカチカチで、熱いなんてなァ…!!」
「…や…ッ、…やだ…ッ!!…さッ、…鮫島ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
「せいぜい、右手が恋人ってことか?」
その時、鮫島はニヤリとすると、
「…お前、美佐ちゃんのことを想いながら、こんなことしてんのかァ?」
とからかうように言った。その瞬間、
「…さ…、…め…、…じ…ま…アアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と、豹は唸るように声を上げ、鮫島を睨み付けた。
「…フンッ!!」
鮫島は鼻で笑うと、豹のペニスから右手を離した。と、次の瞬間、
ドゴオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!
と言う鈍い衝撃音が聞こえ、
「…お…、…ご…!?」
と、豹が体をくの字に折り曲げ、目を大きく見開き、呻き声を上げた。
「…さ…、…め…」
鮫島の右膝が、豹の股下に減り込んでいる。
「…ぐ…ッ、…ぐお…!!」
男にしか分からない鈍い痛み。それが豹の体を駆け巡る。鮫島はニヤリとすると、
「おい、豹ォ。見てみろよ」
と言った。
「俺らを取り囲むギャラリー、みんなが目をギラギラさせてるぜ?」
「…?」
下腹部から襲い来る鈍痛に懸命に耐えながら、豹は周りを見回した。
「…ククク…!!」
鮫島と豹を取り巻く人間。ペッタンモンガーの仮面を取り付けられたままの者もいれば、それが剥がれた者もいる。その中の男達は全員、2本の足の付け根部分に息づく、彼らの男としての象徴であるペニスを大きく膨れ上がらせ、それをやわやわと揉みしだいていたのだ。
「こいつら、よほど、俺達を襲いたいんだろうなァ…!!」
鮫島がそう言った時だった。
「もういいでしょうッ!!」
アマゾンキラーの溜め息混じりの声が響き渡った。
「さあッ、お前達ッ!!元の場所へ戻って、思い切り暴れて来なさいッ!!…そして…」
そう言うとニヤリと笑い、
「バルシャークのダークQはバルカンベースへ行き、中から破壊するのですッ!!」
と言ったのだった。