女王の妖魔術V 第20話
…ボタッ!!…ボタッ!!
水分の少ない、濃白色な淫猥な液体が床の上に塊となって零れ落ちる。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
その出所。バルパンサー・豹朝夫のは今、顔を真っ赤にし、虚ろになった瞳からがぽろぽろと涙を零し、はぁはぁと荒い呼吸を繰り返していた。そして、光沢のある鮮やかな黄色のスーツのその部分はその光沢を失い、ぐっしょりと濡れたそこから強烈な臭いを放っていた。
「…ククク…!!」
そんな豹の目の前で、バルシャーク・鮫島欣也が目を真っ赤に光らせ、ニヤニヤと不気味に笑っている。
「良かったなァ、豹ォ。お前の大好きな大好きなおにいちゃまに秘め始めをしてもらえて…」
「…う…ッ!!」
豹の目が再び潤む。そして、
「…鮫…、…島…」
と、鮫島を呼んだ。
「あれ?おにいちゃま、じゃないのかよ?」
「…んで…?」
「…え?」
「…な…、…んで…、…こんな…、…こと…?」
「…あん?」
一瞬、きょとんとした鮫島だったが、すぐに、
「…ククク…!!」
と、再び低く笑い始めた。
「…決まってるだろ?」
その目がギラリと光る。
「…お前のダークQを作るためさ!!」
「そう言うことだ!!」
ズカズカと足音を立てて、鮫島の後ろから機械生命体・ペッタンモンガーが満足げな笑みを浮かべてやって来た。
「…き…ッ、…貴様ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
カッとなった豹が声を上げる。だが、ペッタンモンガーは、
「フンッ!!岩肌に拘束されて、無様な姿を晒している貴様など、怖くも何ともないわいッ!!」
と言ったかと思うと、左手に持っている鞭のような、ホースのようなものの先端を突き出した。そして、ペッタンモンガーの目が真っ赤に光ったと同時に、豹が地面に零した濃白色な液体が同じように光を帯び、
ズゾゾゾゾ…ッッッッ!!!!
と言う不気味な音を立てながら、それに吸い込まれて行ったのだ。
「…う〜ん…」
暫くすると、ペッタンモンガーは困ったような表情をして声を上げた。
「…全然、足りない…」
「…え?」
その言葉に、豹が声を上げる。
「…お前のエネルギーが全く足らないのだ。ほら、見てみろ、これを!!」
そう言った時、ペッタンモンガーは豹と鮫島の前までやって来ると、その胸の部分の窪みを見せ付けた。
「呪いの仮面を作るこの部分に、お前のエネルギーはほんのちょっとしか入っていないのだ。バルシャークの時は一度に半分近く集まったと言うのに、お前はそれ以下だ!!」
「…へッ、…へんッ!!」
突然、豹が俄かに顔を綻ばせ、声を上げた。
「…つッ、…つまり、オレからは呪いの仮面を作ることが出来ないってこった!!諦めるんだなッ!!ひょひょひょひょ…ッッッッ!!!!」
だが、それで終わるペッタンモンガーではなかった。いや、それよりも。
「だったら、お前を何回も絶頂に導けばいいってことだろ?」
「ふえ?」
そう言い放ったのは、やはり、鮫島だった。
「…さッ、…さめ…ッ!?」
「おいおい。おにいちゃま、だろ?」
信じられないと言う表情で鮫島を呆然と見つめる豹に対し、鮫島は何やら勝ち誇ったような笑みを浮かべている。
「嬉しいなァ、豹ォ。お前の秘め始めに、オレがたくさん付き合ってやれるんだもんなァ…!!」
「さッ、鮫島ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!何を言ってるんだよオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
「いいじゃないか、豹」
そう言いながら、鮫島は拘束されている豹のすぐ横に体を寄せ付けるようにして立つ。そして、
「…オレ達の本気、みんなに見せてやろうぜ?」
と言いながら、豹のペニスへ右手を伸ばすと、静かに包み込んだ。
「あッ!!」
突然の刺激に、豹はビクリと体を跳ねらせる。そして、俄かに顔を真っ赤にすると、
「…さッ、…鮫島…ッ!?…止めて…、…くれよ…!!」
と、声を震わせた。
「おにいちゃま、だろ?」
「あッ!!あッ!!あッ!!あッ!!」
ぐっしょりと濡れたその部分を、バルシャークの真っ白なグローブが優しく揉み込む。
…グジュッ!!…グジュッ!!
湿り気を帯びた淫猥な音が再び聞こえ始める。そして、
「…あ…ッ!!…ああ…ッ!!…あふ…ッ!!」
と言う、豹の喘ぎ声が響き始めた。
「…ほら…。…ほら…」
鮫島の右手が、豹のそこを優しく愛撫する。
「…豹のチンポ、また大きくなって来た…」
「…や…ッ、…やだ…ッ!!」
鮫島の右手の優しい愛撫に応えるかのように、一度は普通の大きさに戻っていた豹のペニスが再び息を吹き返し、バルパンサーのぐっしょりと濡れたスーツの中で再びその存在感を際立たせる。
「…さ…ッ、…さめ…ッ!!」
「おにいちゃま、だろ?」
「…お…、…おにい…、…ちゃま…」
ビクッ!!ビクッ!!
「…あ…あ…あ…あ…!!」
あっと言う間に大きく勃起する豹のペニス。
「フフッ!!」
鮫島が満足げに笑う。
「あ〜あ、いいなぁ…」
その時、それまで傍でずっと事の成り行きを見守っていた大介が声を上げた。
「…オレも…、…混ざりたいなぁ…!!」
「…ああ。…いいぜ?」
鮫島がニヤリと笑う。
「一緒に、豹のエネルギーを一滴残らず、搾り取ってやろうぜ!!」
「んなッ!?」
それまで恍惚な表情を浮かべていた豹は、瞬時にぎょっとした表情を浮かべる。
「…そうだなァ…!!」
ニヤニヤと不気味な笑みを浮かべ、豹を見つめる大介。
「2人で責めたら、あっと言う間にあのマスクの中が豹さんのエネルギーでいっぱいになるかもしれませんね!!」
「…止めろ…!!」
体がガタガタと震える。その目には再び涙が込み上げた。
「…止めろ…!!…止めろオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
豹は声を上ずらせ、悲鳴を上げたのだった。