僕だけのヒーロー 第1話
夕日が傾く西の空。その夕日が辺り一面を金色に染め始めています。
それに合わせるかのように、部屋の中も少しずつ金色の洸を帯び始め、眩しく輝き始めます。都会の喧騒は少しずつ落ち着き始め、それまで多かった車の往来や子供達のはしゃぐ声も少なくなって行き、やがて、しんと静まり返って行きます。
「…ふぅ…」
僕は窓の外を眺め、ぼんやりとしていました。日の光の隙間を縫って、穏やかな風が僕の髪を撫でて行きます。
「…今日も1日が平和に終わるんですね…」
夕陽を眺め、ぼんやりとするこの瞬間が、僕は大好きでした。
いえ、大好きなのは夕陽を眺めることだけではありません。この時間になると、僕が大好きな人がやって来るのです。
その時、僕は不意に誰かに背後から抱き付かれました。
「シィオォンん!!」
来た、と思いました。
「お帰りなさいッ、竜也さんッ!!」
僕はクルリと振り向くと、目の前にいるガッシリとした体格の男性の胸に飛び込んでいました。
僕と同じく、タイムレンジャーとして戦っている浅見竜也さんです。竜也さんはタイムレッドにクロノチェンジします。
竜也さんは20世紀から21世紀を生きる人。僕達30世紀の人間とは違います。
「今日もゆっくり出来たかい、シオンん?」
「はい!!…あ、でも、トゥモローリサーチ社のお仕事の受注はしていましたけどね」
「お!今日は何件くらい依頼が入ったんだ?」
「…今日はぁ…、…ちょっと…」
「何だ、ゼロかぁ…」
苦笑する竜也さん。でもすぐに、
「まぁ、そんな日もあるよ!!気にしない気にしないッ!!」
と大きな声で明るく言いました。
「…竜也さん…」
タイムレッドにクロノチェンジする竜也さん。明るくて、いつも前向きで、物凄くカッコよくて。僕の憧れの人でもあるんです。その竜也さんに僕がどうして抱き付いているのか、皆さんには分かりますか?しかも男なのに。
それにはちゃんとわけがあるんです。竜也さんは僕だけのヒーローなんですから。
「それにしても遅いですよぉ、竜也さぁん!!」
僕はクルリと後ろを向くと竜也さんに対して膨れっ面をしてみせました。すると竜也さんは、
「ごめんッ、シオンッ!!仕事がなかなか終わらなくてさぁッ!!」
と顔の前で両手を合わせながら、でも、ニコニコしながら言います。
「…他の皆さんは?」
「アヤセとユウリは仕事。ドモンは…」
そこで竜也さんはちょっと溜め息を吐きました。
「相変わらず女の子をナンパ…」
「アハハッ!!ドモンさんらしいですね!!」
僕がそう笑うと、竜也さんも優しい笑みを浮かべました。とそれも束の間。
「…なぁ、シオンん」
突然、竜也さんが真顔になったかと思うと僕の肩に手を掛けました。心なしか、顔が赤らんでいます。
「…オレを…、…甚振ってくれ…!!」
「えぇ〜、またですかぁ?この間も甚振ってあげたでしょう?」
僕はわざと嫌そうな声を上げます。
…本当は、この時間が一番好きでした。大好きな竜也さんと2人きり。しかも、竜也さんは僕に甚振ってくれと言って来ます。甚振ると言っても、殴ったり蹴ったりするのではなく、もっと特別なことをするのです。
それが、僕達2人だけの秘密でした。
「そんなこと言わないでさ、頼むよぉッ!!」
そう言いながら、竜也さんは僕をギュッと抱き締めると、
「シオン様」
と言ったのです。
「…カギ、閉めました?」
僕が尋ねると竜也さんは、
「だから誰もいないって!!」
と言って笑いました。
「…でも…」
「心配性だなぁ、シオンは」
ちょっと苦笑すると竜也さんはドアのところまで行き、カギをガチャリとかけました。そして、再び僕と向き合いました。
「…じゃ、キスして下さい」
僕の心臓がドキドキと早鐘を打っています。
「…ああ…」
竜也さんがじっと僕を見つめます。そして、僕の腰に腕を回しました。
「…シオン…」
ゆっくりと竜也さんの精悍な顔が近付き、ちょいちょいと唇を摘むようなキスをしてくれました。
「…ん…」
僕はその刺激にウットリとしてしまいます。竜也さんは物凄くキスが上手なんです。女の子と何人も付き合っていた証拠だと本人は自慢していますが。
「…竜也さん…」
体からフッと力が抜け、僕はそっと竜也さんに凭れかかりました。次の瞬間、竜也さんの体が光ったかと思うと、竜也さんはタイムレッドに変身していました。光沢のある鮮やかな赤色のスーツが竜也さんの体を包んでいます。ピッタリと体に密着しているスーツが、竜也さんの体付きをそのまま浮かび上がらせています。いつもなら外してくれているマスクも今日は付けたままです。
「…いいよ、シオン」
竜也さんは優しい声でそう言うと僕をそっと抱き締めました。僕は竜也さんのアソコへ手を伸ばし、それをそっと撫でました。
「んッ!!」
竜也さんがピクリと動き、甘い吐息を漏らしました。同時に竜也さんのマスクが動き、天井の方を見上げたのです。
「…竜也さん…。…もう勃起してる…」
竜也さんの男としての象徴・ペニス。ガッシリとした2本の足の付け根部分に息づくそれは今、僕の手の中ではちきれんばかりに大きく勃起し、臍へ向かって真っ直ぐに伸びていました。
「…竜也さぁん…。…相変わらず、マゾですねェ?」
僕はそう言うと竜也さんのアソコの先端を指先でクリクリと弄りました。その途端、
「あッ!!あッ!!あッ!!あッ!!」
と竜也さんが短い喘ぎ声を上げ、腰をビクッ、ビクッ、と跳ねらせます。
「…シッ、…シオン様あッ!!」
「…フフッ!!」
僕は竜也さんのアソコの大きさを確かめるように先端を弄ったり、大きく勃起したペニスを握って上下したり、ペニスとその下に息づく2つの球体の大きさを確かめるように何度も擦り上げたりしました。
「…竜也さん…」
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
僕もチノパンの前の部分を真っ直ぐに押し出しています。
「…竜也さんのペニス…、…食べていいですか…?」
「はあッ!!はあッ!!」
竜也さんの呼吸が荒々しくなり、その顔がガクガクと何度も縦に揺れ動きます。
「…シッ、…シオン…様…ッ!!」
竜也さんの前で跪いた僕の目の前には、竜也さんの大きく勃起したペニスがタイムレッドのスーツの中でピクピクと脈打ち、蠢いていました。それをタイムレッドの光沢のある赤いスーツが強調させ、いやらしさが一層際立っていました。
「…竜也さん…」
竜也さんのアソコは真っ直ぐに上を向いて勃ち、そのくびれの形はしっかりと大人を強調していました。僕はそっと竜也さんのそこにキスをしました。
…チュッ!!
くすぐったい音が聞こえた時、
「ふああああッッッッ!!!!」
と、竜也さんが嬌声を上げ、顔を天井へ向けます。
「…僕も…」
そう言うと、僕の体が緑色に光りました。タイムグリーン。それが僕の別の顔です。
この時の僕と竜也さんと違うところは、僕はマスクを外していたというところです。僕はゆっくりと竜也さんのアソコに顔を埋めました。
「ああああッッッッ!!!!」
竜也さんがますます声を上げます。そこは熱くて、硬くて、僕の顔にゴリゴリと当たります。
「…いいなぁ、竜也さんのペニス。…こんなに大きくて…」
そう言いながら、僕は何だか腹が立って来ました。
「お仕置きですッ!!」
僕はそう言うと竜也さんをドンと突き飛ばしました。
「うわッ!!」
突然のことに竜也さんは驚き、床にひっくり返りました。
「大の字になって下さい」
僕がそう言うと竜也さんは、
「…お、…お許しを…。…シオン…様…ッ!!」
と頭を上げて僕を見ています。
「お許しを、って言っているわりにはペニスはビンビンじゃないですかッ!!」
僕はそう言うと竜也さんの大きく勃起しているペニスに右足を乗せました。その瞬間、
「ああッ!!」
と竜也さんは声を上げ、ビクビクと体を跳ねらせます。
「…行きますよおッ!!」
その時、僕はその右足をグリグリと小刻みに動かし始めました。
「んんッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
タイムレッドのマスクの中で竜也さんの目が大きく見開かれ、僕を見つめています。
「ほらほらあッ!!気持ちいいでしょうッ!?」
僕はニヤニヤしながら竜也さんのペニスに刺激を与え続けます。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!」
されるがままの竜也さん。
「…シッ…、…シオン様ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
竜也さんの嬌声が部屋の中に響いていました。