僕だけのヒーロー 第3話

 

「…竜也さん…」

 タイムレッドにクロノチェンジしている竜也さん。その穏やかな寝顔に、僕は見惚れていました。

「…竜也さん…。…きれいな顔をしているんですね…。…睫毛なんかも長くて…」

 普段の優しい顔、優しい笑顔。そして、ロンダーズファミリーと戦う時の凛々しい顔。そのどれをとっても物凄くカッコいいのに、今は無防備な、1日の中で最も安らげる時間であろう睡眠中の顔を見ることが出来ます。

「…竜也さん…」

 僕はそう呟くと、竜也さんの筋肉質な胸に顔を埋めました。

 トクン、トクンと言う竜也さんの心臓が脈打つ心地良い、穏やかな音が聞こえて来ます。

「…すぅ…、…すぅぅ…」

 自分の意志でもないのにクロノチェンジし、タイムレッドになった竜也さん。その心地良い寝息が、僕をも眠りに誘おうとしているようです。

「…」

 その時、僕は思い切り息を吸い込みました。タイムレッドの光沢のある鮮やかな赤色のスーツを通じて、竜也さんの匂いがします。

「…竜也さんの匂いだ…」

 それはちょっと汗臭いけど、僕にとっては凄くいい匂いでした。

「…我慢…、…出来ないよぉぉぉぉ…!!

 憧れの竜也さんを僕のものに出来ると言う興奮から僕のアソコは痛いくらいに勃起していました。このまま竜也さんが眠っている間にスーツをビリビリに引き裂いて、その中から竜也さんのアソコを引き摺り出していただいてしまおうか。そのくらい僕は興奮していたんです。

「…ここ…は…?」

 僕はそう言いながら少しだけ竜也さんの足元へ移動すると、タイムレッドの光沢のある鮮やかな赤色のスーツの中で大きな山を作り出している、竜也さんの男としての象徴であるペニスのある部分へ顔を埋め、息を吸い込みました。

「…わぁ…」

 その臭いで僕は頭がクラクラとしてしまいました。

「…凄い…!!

 汗と独特の臭いが僕の頭をクラクラさせます。

「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!

 いつの間にか、僕は呼吸を荒くしていました。

「…竜也…さん…ッ!!…食べ…、…たい…ッ!!

 どうしようもないほどにもどかしい思い。今すぐにでも竜也さんの全てをいただいてしまいたいほど、僕は自分の欲望を抑え切れずにいました。

「…でも…」

 我慢だ、我慢ッ!!僕はそう呟くとそっと顔を起こしました。そして、竜也さんの寝顔を改めて覗き込みました。

「…フフッ!!

 僕の顔が熱くなっていました。いわゆる、顔が赤らんでいて、まるで恋する乙女のような表情をしていたことでしょう。

「…竜也さん…。…僕が竜也さんをたぁっぷり気持ちよくしてあげますからね…!!…そして、僕だけのヒーローになってもらいますからね…!!

 その時、僕はゆっくりと竜也さんの足元に回りました。

「…竜也さんのアソコ…。…本当に大きいんですね。…竜也さんの顔が見辛いです…」

 タイムレッドの光沢のある鮮やかな赤色のスーツ。その中心部分が大きく膨らんでいて、その向こうに竜也さんの寝顔が見えます。でも、その大きな膨らみが邪魔をしていて、竜也さんの顔がよく見えないほどでした。

「…すぅ…、…すぅぅ…」

 竜也さんの胸は規則的に上下を繰り返しています。これから起こることを全く知らず、本当に気持ち良さそうです。

「…さてと…」

 僕はそう言うと、竜也さんの両脇の下へ腕を入れました。そしてそのまま竜也さんの背後へ回りました。

「…んしょ…」

 ゆっくりと竜也さんの上半身を起こします。それでも、竜也さんは目を覚ましません。まるで操り人形のように、されるがままの竜也さん。

「…ふんッ!!…んぎぎぎぎ…ッッッッ!!!!

 僕はそのまま竜也さんの脇を抱えると、ゆっくりと持ち上げます。でも、その体は完全に脱力していて、ずっしりとした重みが僕の両腕に伝わって来ます。

「…重い…ぃぃぃぃ…ッッッッ!!!!

 ズルズルと竜也さんを引き摺るようにして壁の方へ移動させます。

「…たッ、…竜也さんッ!!…少しは起きて下さいよッ!!

 叫びかけて口を閉じました。

 竜也さんが起きてしまったら、僕の計画はパァです。その時点でゲームオーバーです。こんな状況を知られたら、いくら竜也さんでも僕のことを軽蔑してしまうかもしれません。

「…そッ、…それだけは…ッ!!

 ブルブルと震える両手で、竜也さんをしっかりと抱きかかえます。

「…よ…ッ!!

 竜也さんの胸に顔を埋めながら、いや、そんな甘いものではなく、竜也さんの胸を頭で押さえるようにして僕は竜也さんを壁に凭せ掛け、竜也さんの上半身を片手で抱えたまま、僕はズボンのポケットから手錠を取り出しました。

「…抵抗…されたら…、…竜也さんに…、…勝てない…です…から…ね…!!

 僕はそう呟くと、竜也さんの両手を竜也さんの頭上よりも少し高い所で万歳をさせました。そして、片手で竜也さんの両腕を押さえたまま、もう片方の手でポケットから取り出した手錠をかけたのです。そして、壁から飛び出ていた突起物に竜也さんの手首と反対側の手錠の先端を引っ掛けました。

 ガチャンッ!!ガチャンッ!!

 無機質な金属音がして、竜也さんの両手が手錠で固定されました。今、竜也さんは両手を拘束され、首を垂れ、だらしない格好で眠っています。

「…ッ!!…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!

 その瞬間、僕は両膝に両手を当てて大きく息をしました。ここまででどっと疲労感。さすがに、僕独りの力では厳しかったようです。

「…でも…」

 チラリと竜也さんを見上げます。

「…すぅ…、…すぅぅ…」

「…本当ですかぁ…?」

 僕自身も呆れてしまいます。

「ここまでやっても、全く起きないって言うのも凄いかも…」

 改めて、僕自身が調合した睡眠誘導剤の効力が凄いことに驚いていました。

「…おっと!…次は…」

 僕は我に返ると、今度は竜也さんのガッシリとした足を持ち、少しだけ開かせました。竜也さんの足が肩幅程度に開いたことで、タイムレッドの光沢のある鮮やかな赤色のスーツの下半身から皺がすっかり消えました。そのくらい竜也さんのタイムレッドのスーツはピチピチなんです。それこそが、僕に妙な感情を抱かせたんです。

 ガチャンッ!!ガチャンッ!!

 その時、僕は竜也さんの両足も同じように手錠で拘束しました。

「…これでよし…」

 僕は少し下がって遠くから達也さんを見ました。竜也さんは体をX字に固定され、竜也さんの男としての象徴であるペニスがある部分が少しだけ盛り上がっています。

「…竜也さん、どんなふうに喘いでくれるんだろう?…どんなふうにやられてくれるんだろう…?」

 絶体絶命のヒーローの竜也さん。僕の手にかかって屈辱的な行為を受けながら混乱と恐怖でやられて行く。そして、洗脳されて、改造されて、僕だけのヒーローになるんだ。

「…早く…ッ!!

 僕の呼吸が更に荒くなっていました。

「…竜也さん…。…早く起きてくれませんかねぇ…?」

 僕の右手は、自身の股間を揉みしだいていました。

 

第4話へ