僕だけのヒーローU 第7話

 

 それから暫く、直人さんは僕達の住んでいる「トゥモローリサーチ」へ寄り付くことはありませんでした。もちろん、ロンダーズファミリーが悪いことをした時には、直人さんはタイムファイヤーにクロノチェンジし、一緒に戦ってくれました。でも、戦いが終わると無言のまま、スタスタと帰って行ってしまうのでした。

「…ちょっと、…やり過ぎましたかね…?」

 何となく、後悔をしていた僕。

 あの日。

 僕は直人さんにも、少しでも僕達の輪に溶け込んで欲しくて、タイムレッドにクロノチェンジする竜也さんの時と同じように直人さんを僕の部屋へ呼び出し、直人さんに差し出した飲み物に薬を混ぜて眠らせました。

 その薬には、竜也さんの時と同じように、被験者の体に変化をもたらす成分を入れていました。まず、クロノチェンジャーを操作することなく、クロノチェンジすること。

 それから。

 男としての象徴であり、竜也さんや直人さんのプライドとも言えるべきペニスを勃起させる効力を持たせること。

 当然、直人さんの体もそのような状態になり、タイムファイヤーにクロノチェンジし、ペニスを勃起させた状態で床の上に大の字に拘束されたのです。

 やがて、僕が直人さんのペニスをじっくり触っていると、直人さんは目を覚ましました。

 直人さんは激しく抵抗し、両手両足に付けられた拘束具を引きちぎろうとしましたが、そうはさせまいと僕はエビル・サンダーを使って直人さんのペニスを責めました。

「ぐわああああああああッッッッッッッッ!!!!!!止めろおおおおッッッッ!!!!もうッ、止めてくれええええッッッッ!!!!

 体を弓なりにし、顔を真っ赤にして叫ぶ直人さん。その野太い声が僕を物凄く興奮させました。

 そして、

「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!イクッ!!イクッ!!くっそおおおおッッッッ!!!!

 と、直人さんが叫んだ途端、

 ドビュッ!!ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッ!!!!ビュクビュクビュクビュク…ッ!!

 と言う音を立てて、直人さんのタイムファイヤーのクロノスーツから濃白色な精液が飛び出したのでした。

 

 僕がいろいろ思い返していたその時でした。

「なッ、直人ッ!?

 タイムレッドにクロノチェンジする竜也さんの声が聞こえました。しかも、聞き覚えのある名前を呼んでいます。

「ちょッ、ちょっと待てよッ、直人ッ!!何の用だよッ!?

「…オレはシオンに用があるんだ!」

 聞き覚えのある低い声。そして、僕の部屋の扉が音を立てて開きました。

「…直人…さん…?」

 どうしたと言うのでしょう。ここ数日、このトゥモローリサーチにも寄り付かなかった直人さんが自らここに来るなんて。しかも、僕に用事があるって…。

 直人さんはいつもと変わらず、無愛想な表情をしたまま、じっと僕を見下ろしています。直人さんはいつもの青い制服に身を包んでいました。

「…シ、…シオン…?」

 竜也さんが心配そうに僕を見つめます。僕はニッコリと微笑んで、

「大丈夫ですよ、竜也さん」

 と、部屋の入口まで行きました。そして、

「竜也さんは、いつものように営業へ出かけて来て下さい」

 と言いました。今、ここには僕と竜也さんしかいないことも知っていたので。

「…あ、…あぁ…」

 それでも竜也さんは、心配そうに僕の顔を見つめると、

「何かあったら、すぐに連絡しろよ?」

 と言い、直人さんの顔を睨み付けるようにして、外へ出て行きました。

「…入るぞ?」

 竜也さんが出かけた後、直人さんが僕にそう言いました。そして、

「わざと竜也を外出させたな?」

 と聞いて来たのです。僕は静かに笑うと、

「さすが直人さんですね。僕の心の内もお見通しですか」

 と言いました。

「フン」

 直人さんが鼻で笑います。

「で、どうしたんですか?いきなり僕のところへ来るなんて?」

 僕がそう言うと、

「…お前に、…頼みがあって来た…」

 と真顔で言いました。

「…頼み…?」

 何のことか、さっぱり見当が付かず、僕は戸惑いながらそう言いました。すると、直人さんは急に顔を赤らめたかと思うと、

「…もう一度、…やってくれ…!」

 と言ったのです。

「…何を…ですか?」

 僕の心臓がドキンと高鳴りました。顔を赤らめて、視線を忙しなくきょときょとと動かす直人さん。

「…だ、…だから…ッ、…そ、…その…ッ!!

 直人さんらしからぬ言動が、僕をドキドキさせます。その時、直人さんが妙にもじもじしているのに気付きました。

「…もしかして…!」

 僕はそう言うと直人さんのもとへ駆け寄り、右手を伸ばしました。そして、直人さんの股間をキュッと握ったのです。

「あッ!?

 突然のことに声を上げ、腰をくの字に折り曲げる直人さん。

「…直人さん…!」

 僕の予感は的中しました。

「…直人さん、…勃起してる…!!

 僕の手の中にある感触に僕のアソコも物凄い勢いで大きくなり、チノパンを押し上げるほどでした。

「…く…ッ…!!

 直人さんが顔を真っ赤にして僕を見ています。

「直人さぁん!」

 何だか嬉しくなって、僕は直人さんに思わず抱き付きました。

「…お前が、…余計なことを…、…するから…!!

 それでも憎まれ口を叩く直人さん。でも、直人さんの両腕は僕の背中へ回っていたのです。

「え〜?」

 ニコニコ顔をしていたと思います。僕はそう言いながら、直人さんのペニスを再度、握り締めました。

「んなッ!?シッ、シオンッ!?

 腰を捩る直人さん。でも、本気で抵抗している様子はありませんでした。

「本当は、気持ち良かったんじゃないんですかぁ?」

 そう言いながら、直人さんの大きく勃起したペニスを揉み込みました。

「あッ!!あッ!!

 すると、直人さんは僕の手の動きに合わせてビクンビクンと体を反応させます。

「じゃあ、直人さん」

 直人さんに抱き付いたまま、僕は声をかけました。

「タイムファイヤーにクロノチェンジして下さい」

 そう言うと、直人さんはブイコマンダーを取り出し、

「…クロノ…チェンジ…ッ!!

 と言いました。

 その瞬間、直人さんの体が光り、光沢のある深紅のスーツに身を包まれていたのでした。

 

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