僕だけのヒーローⅡ 第17話

 

 カチッと言う乾いた音が僕の部屋に響いた次の瞬間、ウィィィン、と言うモーターの起動音がしました。そして、

「ううッ、うわああああッッッッ!!!!

「うおおおおッッッッ!!??

 と言うわりと高めな男性の声と、低めな男性の声が同時に聞こえました。

「やッ、止めろオオオオッッッッ!!!!

 わりと高めな男性の声が悲鳴を上げます。

 次の瞬間、その2人の男性は向かい合うようにしていたのです。しかも、お互いに体を密着させた形で。

 

 僕の部屋は今、異様な光景が広がっていました。

 空間制御装置を使い、一寸先も見えないほどに巨大な闇の空間を作り出し、そこに天井から吊るされた鎖で両腕をバンザイの姿で拘束された2人の男性がいます。タイムレッドにクロノチェンジする浅見竜也さんと、タイムファイヤーにクロノチェンジする滝沢直人さんです。お二人は今、タイムレッドタイムファイヤーにそれぞれクロノチェンジしていて、お互いに向かい合っている状態です。

「どッ、どけよッ、竜也ッ!!粗末なものをくっつけるなッ!!

 顔を真っ赤にした直人さんが言います。すると竜也さんも顔を真っ赤にして、

「そッ、そっちこそッ、そんな大きなものをくっつけるなよッ!!

 と言いました。そして、

「シオン様ッ!!

 と声を揃えて僕に言ったのです。

「ぷッ!!

 その光景があまりにおかしくて、僕は思わず吹き出しました。かく言う僕も、タイムグリーンにクロノチェンジし、光沢のある鮮やかな緑色のスーツに身を包まれています。

「いい光景ですね、竜也さん!直人さん!」

 僕はそう言うと、タイムグリーンの緑色のグローブで、光沢のある鮮やかな赤色のスーツに身を包まれている竜也さんと直人さんのもとへ行きました。

「なッ、何をする気だッ!?

 直人さんがヒーロー気取りで言います。ヒーローになったり、奴隷になったり。本当にお二人とも忙しいですね。

「シッ、シオン様ッ!!お願いですッ!!この拘束を外して下さいッ!!

「だから竜也ッ!!動くなって言っているだろうッ!?お前の粗末なものが俺のに当たっているだろうがッ!!

 竜也さんが両腕を動かすたびに体がくねくねと動きます。その弾みで竜也さんの大きく勃起したペニスが、タイムレッドの黒のスーツ越しに、タイムファイヤーのクロノスーツの中の直人さんの同じく大きく勃起したペニスにゴツゴツと当たっているのです。

「…なッ、…直人こそ…ッ!!…んッ!!…こッ、…腰をッ、…上下…するなよぉッ!!あッ!!あッ!!

 どさくさに紛れて、直人さんも腰を突き上げています。それに感じてしまうのか、竜也さんが艶めかしい声を上げるんです。

「はいはい、2人で盛り上がらないで!」

 僕はそう言うと、小さな台を持って来ました。そして、竜也さんの後ろにそれを置くと、その上に立ちました。

「…なッ、…何…を…?」

 体を内側へ仰け反らせるようにして言う竜也さん。その筋肉質な、ふっくらとしたお尻が僕の目の前に突き出されます。その筋肉質なお尻を包んでいるタイムレッドのクロノスーツが、光を反射してキラキラと輝き、淫猥に見えます。

「…フフ…ッ!!

 僕はそう言いながら、竜也さんの筋肉質なお尻をゆっくりと撫で始めました。

「…あ…ッ!!…んん…ッ!!…く…ッ!!

 目をギュッと閉じ、羞恥に顔を歪める竜也さん。その時でした。

「シオン様」

 竜也さんを挟むようにして立っている直人さんが、ニヤニヤしながら僕に言って来ました。

「いつも竜也がシオン様にしていることを、今度はシオン様がして差し上げたらいかがですか?」

「…え?」

 きょとんとした表情で直人さんを見上げる竜也さん。それは僕も同じことでした。その瞬間、その意味が分かったのか、竜也さんが、

「ななな、何を言い出すんだよッ、直人ぉッ!?

 と顔を真っ赤にして言いました。そして、

「…シッ、…シオン…様ッ!!…それだけは、…勘弁して下さい…ッ!!

 と言ったんです。

「??」

 それでも僕がきょとんとしていると、

「竜也とエッチなことをしているんでしょう?その時、竜也はシオン様のお尻に挿れるんでしょう?」

 と言いました。その途端、

「なッ、直人ぉぉぉッッッ!!!!

 と竜也さんが何とも情けない声を出します。

「…あ…」

 僕の目の前には、そんな竜也さんの筋肉質なお尻が。

「…や、…止めて…下さい…ッ…!!…シオン…様…ッ!!

 涙目の竜也さん。

「…フフッ!」

 僕はその時、何故だか笑ってしまいました。そんな僕のタイムグリーンのクロノスーツの中で、僕のペニスが臍へ向かって真っ直ぐに大きくなっていて、その先端をぐっしょりと濡らしています。

「…じゃあ、…ちょっとだけ…!」

 僕はそう言って、竜也さんの両腰をグッと掴みました。

「たッ、頼むううううッッッッ!!!!止めてくれええええッッッッ!!!!

 僕をじっと見つめながら、竜也さんが叫び声を上げます。

「…よ…っと…」

 僕はそう言うと、タイムグリーンのクロノスーツの中で大きくなっている僕のペニスを、竜也さんのタイムレッドのクロノスーツのお尻の窪みにグッと押し付けました。そして、ゆっくりと膝を使って上下し始めたのです。

「んはああああッッッッ!!!!

 竜也さんが艶かしい声を上げます。

「…ああ…、…気持ちいい…!」

 ヤバいです。僕も大人の味を知ってしまいそうです。

「…やッ、…止めて…くれ…ぇッ!!

「いい顔してるな、竜也!」

 その時、不意に直人さんがそう言いました。その顔が心なしか赤らんでいます。そして、竜也さんの顔にゆっくりと自分の顔を近付けると、

「…キス…してぇ…!」

 と言い、次の瞬間、お二人の顔がくっ付いていたのです。

 …クチュッ!!…クチュクチュ…ッ!!

 淫猥なくすぐったい音と、

「…ん…ッ!!…は…ぁ…ッ!!

「…ん…ッ!!…んふ…ッ!!

 と言うお二人の情熱的な吐息が聞こえて来ます。

「…竜也さん…、…直人さん…!…何だか、…凄くエロいです…!」

 僕はそう言うと竜也さんの背後を離れ、デスクに駆け寄ると、

「…よいしょ…ッ!!

 と大きな黒い塊を取り出しました。

「…な、…何ですか、…それ…?」

 直人さんが呆然として尋ねます。

「フフッ!…これはぁ…!!

 僕はニヤニヤしながらお二人に近付き、そのゴム製の大きなシートのようなものをお二人の腰からお尻にかけてグルグルと一緒に巻き付けました。

 

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