僕だけのヒーロー 第22話
「…よし…、…っと!!」
ある日の昼下がりのことでした。
竜也さん達はいつものように出かけていて、トゥモロー・リサーチの事務所の中は僕一人しかいませんでした。その日、僕は朝から自室に閉じ篭り、ある物を作っていました。
「…フフッ!!」
考えただけで思わず笑みがこぼれます。
「…これで…、…竜也さんを…!!」
僕の頭の中に妄想が浮かびます。
『…く…ッ!!』
タイムレッドにクロノチェンジした竜也さん。壁際に大の字に束縛されて、身動きすら取れません。
『覚悟はいいですか、竜也さん?』
僕の手にはあるものが握られています。
『…止めろ…!!』
竜也さんの怯えた表情が何とも言えません。僕は手にしているものを竜也さんのガッシリとした2本の足の付け根部分にふくよかな膨らみを作っている、竜也さんの男としての象徴であるペニスに宛がいました。
『なッ、何をする気だよッ、シオンんんんんッッッッ!!!?』
カチッ、と言う音が聞こえたその瞬間、
ヴヴヴヴヴヴヴヴ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!
と言う低い振動音が聞こえて来ました。と同時に、
『ふああああッッッッ!!!?』
と、竜也さんは目をカッと見開き、体を仰け反らせます。
『…あ…あ…あ…あ…!!』
タイムレッドの光沢のある鮮やかな赤色のスーツ。その中心部分で急激に大きく勃起した竜也さんのペニス。
『…ぁぁぁぁああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!』
その刺激に、竜也さんは激しく身悶え始めました。
『…やッ、…止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!止めてくれエエエエエエエエッッッッッッッッ!!!!!!!!』
『…フフッ!!…さぁ、正義のヒーローの…、…タイムレッドの処刑の時間です。…竜也さんのエネルギーを全て頂くことにしましょうッ!!』
ヴヴヴヴヴヴヴヴッッッッッッッッ!!!!!!!!
僕が手にしているものは小刻みな振動音を繰り返し、竜也さんのペニスの先端部分を小刻みに刺激します。
『…おッ、お許し下さいいいいッッッッ!!!!シッ、シオン様ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!』
竜也さんの体がガクガクと震えます。そして、
『イクッ!!イクッ!!うぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!』
と悲鳴を上げたその瞬間、
ドビュッ!!ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュクビュクビュクビュクッッッッ!!!!
と言う音と共に、竜也さんのペニスから濃白色な、淫猥な液体が物凄い勢いで飛び出したのでした。
「…グフッ…!!…ククク…!!」
その時、僕の顔はだらしないくらいに緩み、股間は大きく膨らみ、短パンを大きく押し上げていました。
その時でした。
「おい、シオンん!!」
突然、背後で声がして、僕は現実に引き戻されました。
「…ッッッッ!!!?…ドッ、ドモンさんッ!?」
そこには僕や竜也さんと同じようにタイムレンジャーとして戦う長身でガッチリ体型のタイムイエロー・ドモンさんがいました。
「…どッ、どうしたんですかッ!?」
あまりの突然のことにビックリした僕はドモンさんに尋ねました。
「…え、…営業は?」
するとドモンさん、ちょっとため息を吐いて、
「…あんまり、成果なし…」
と言いました。でもすぐに、
「それよりさ、シオンに話があるんだ」
と、急に真面目な表情になって僕に言いました。
「…え?」
暫くの沈黙が僕達の間に流れます。
「…どう…した…んですか…、…ドモン…さん…?」
普段のドモンさんは凄くお調子者で、明るくてひょうきんなのに、今は何か、思い詰めたような表情をしています。
「…あの…、…さ…」
するとドモンさん、突然、跪いたかと思うと、
「お願いしますッ!!オレにもッ、シオン様に忠誠を誓わせて下さいッ!!」
と言い放ったのです。
「…は?」
僕は何のことか分からず、呆然としてしまいました。すると、ドモンさんの口から衝撃の事実が話されました。
「シオン、竜也のことが好きなんだろ?竜也とやっちゃったんだろ?」
「…ッッッッ!!!!」
僕の顔は瞬時に凍り付きました。
ドモンさんに僕と竜也さんの関係を見抜かれています。まさか、竜也さんが喋っちゃったんでしょうか。
「…実は…さ…」
その時のドモンさんはどこか寂しげに笑ったかと思うと、視線をきょときょととさせました。
「…竜也…さ…、…ずっと…、…シオンのことが好きなんだよ」
「…ッッッッッッッッ!!!!!!??」
僕の頭の中はますます混乱していました。
竜也さんが僕のことを好きだなんて。本人からも告白されていないのに…!!僕が竜也さんを、無理矢理、犯してる時も竜也さんは止めてくれしか言わなかったのに…!!
「…この間、お前が竜也とやっている時に、偶然、早く帰って来て…。…お前の部屋から竜也の叫び声が聞こえて、思わず覗いちまったんだ。そしたら、あの竜也が凄く淫らでさ、お前に、『…シオン様のためなら…、…何でもします…。…何だってして下さい…!!』って言っていたのを聞いちまったんだ…」
「…あ…あ…あ…あ…!!」
僕は顔から火が出ているのが分かるくらい、火照っているのが分かりました。そんなところをドモンさんに見られていたなんて。
「…それを見ていたら…さ…。…オレも、我慢が出来なくなっちまって…!!」
顔を真っ赤にして言うドモンさん。
それって、ドモンさんがただ単にやられたいだけなのでしょうか。それとも、僕のことをドモンさんも好きってことなんでしょうか。
「…アイツ、すっげぇ恥ずかしがり屋でさ…。…自分の気持ちを素直に外に出さないんだ。…でもアイツ、オレ達に初めて出逢った時から、シオンのことがかわいいかわいいって言ってたんだぜ?」
「…そ…、…ん…な…!!」
気が付くと、僕の目からは涙が溢れ出していました。
「…僕は…、…僕は…!!」
何をしていたんでしょう。竜也さんを振り向かせたくて、竜也さんを自分のものにしたくていろいろな手を使って…。
「…ごめんな、シオン…。…いや、シオン…様…!!…やっぱり、…竜也の口から聞きたかったよな…」
そう言ってドモンさんは立ち上がると、僕を静かに抱き締めました。ドモンさんの服と汗の匂いが僕の鼻を掠めました。
「でも、竜也もオレも、お前が好きなんだ。もちろん、シオンが竜也に惚れてるってのも知ってる。…なのに…、…竜也は何にも言わねぇし…。…何だか、オレもいてもたってもいられなくなってさ。…オレ、竜也とお前の仲を壊したくない。…だから、せめてオレはお前の忠実な部下になりたいって思ったんだ…!!」
「…ドモン…さん…」
僕は涙でぐしゃぐしゃの顔でドモンさんを見ました。
「…ダメかな?」
ドモンさんが優しく微笑んでいます。
「…ドモンさんは…、…それで…いい…んですか…?…僕と竜也さんが…、…仲良くしてるのに…、…嫉妬したりしないんですか?」
「…全然って言ったら嘘になるかもしれねぇけど…」
ドモンさんはニコニコしながら僕を見つめています。
「シオンがそれで幸せならいいんだ。オレはシオンの幸せを大切にしたい。シオンが竜也を好きなのなら、オレは2人を守る部下でいたいな、なんて!!」
その時でした。
「…そうだ!!今度、2人で竜也をやっちゃおうか!?」
いつもの意地悪い笑みで笑うドモンさん。
「いいですね、それ!!」
僕にもようやく笑顔が戻りました。
「…じゃあ、ドモンさん。…僕に忠誠を誓ってくれますか?」
するとドモンさんは、
「勿論ですッ!!シオン様の気分次第で、オレを煮るなり焼くなり、お好きになさって下さいッ!!」
と言ってニヤリとし、僕の頭をくしゃくしゃと撫でてくれたのでした。