僕だけのヒーロー 第43話
(…あったかい…)
僕の上に伸しかかっている竜也さん。タイムレッドの光沢のある鮮やかな赤色のクロノスーツに包まれた竜也さんの温もりが、クロノスーツがあるにもかかわらず伝わって来ます。それだけじゃなく、僕自身もタイムグリーンにクロノチェンジしているのに、物凄く暖かいんです。
それだけでも十分幸せなくらいなのに、
「…愛してるよ、シオン…」
なんて、僕の耳元に顔を埋めていた竜也さんが囁くように言います。
「…オレが命を懸けて、シオンを守るから…!!」
「…ダメです…」
僕がそう言った時、竜也さんは顔を上げると、
「…え?」
と言ったのです。
「…フフッ!!」
多分、僕は悪戯っぽい笑みを浮かべていたのでしょう。
「…シオン…?」
「…竜也さんが命を懸けたら、僕を守れなくなっちゃうでしょう?…死んだら、ダメですよ?」
そう言った時、竜也さんはほっとしたような表情を浮かべ、
「…ああ!!」
と言いました。
「…」
「…」
お互いに無言の間が数秒間。でも、その数秒がとても長いもののように感じました。
…チュッ!!…チュッ!!
啄むような、くっ付いては離れ、くっ付いては離れを繰り返すキス。
…チュッ!!…クチュッ!!…クチュクチュ…ッ!!
少しずつ、お互いの舌を絡ませ、くすぐったい音を立てて行きます。
クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
僕達は激しく抱き合い、お互いの舌を貪るように絡めます。
「…んッ、…んん…ッ!!」
呼吸出来ないほど絡まる竜也さんの舌。さっきまでの優しい竜也さんとはほど遠いほどに激しいキス。
クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
「…んん…ッ!!…んんんん…ッッッッ!!!!」
僕は顔を真っ赤にし、眉間に皺を寄せます。あまりに激しくて呼吸が出来ず、口の端からは涎が零れ落ちます。
「…フフッ!!」
暫くして、竜也さんがようやく僕の口を離しました。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
あまりに激しいキスに、僕は意識がぼぉっとしてしまっていました。
「…随分、気持ち良かったみたいだね、シオンん?」
そう言った時、竜也さんが舌を出したかと思うと、僕の口の端から零れ落ち、顎に伝っている涎を舐め上げたのです。
「んあッ!!」
あまりに突然で、あまりに卑猥なことに、僕は思わず声を上げてしまいました。すると竜也さんは、今度は僕の両腕を僕の頭上に上げ、片手でガッチリ押さえ付けたのです。
「…もう…、…我慢…出来ないかも…」
「たッ、竜也さんッ!?」
僕はすっかり混乱していました。こんなに激しい竜也さんを見たことがなかったから。竜也さんは何も言わず、今度は僕の胸に顔を近付けました。
「…フフッ!!」
竜也さんがニヤニヤと笑っています。
「…た…、…つや…、…さん?」
「シオンん?」
「…は、…はい…?」
ニヤニヤと不気味に笑う竜也さん。その顔は、何と言うか、せっかくのハンサムが台無しと言うほどにくしゃくしゃに歪み、まさにエロ親父、と言う感じでした。
「…シオンのここ、勃ってるよ?」
竜也さんが指さしたのは僕の胸。タイムグリーンの光沢のある鮮やかな緑色のクロノスーツに包まれた両胸の突起が、スーツ越しにも分かるくらい、しっかりと浮き出ていたのです。
「…こんなに勃たせて…。…いつの間に、こんなにいやらしくなったんだろう、オレのご主人様は…!!」
「…な…ッ!?」
僕は顔が真っ赤です。
「…ククク…!!」
竜也さんが低い声で笑います。
「…全く…」
苦笑しているような、優しい笑み。
「かわいいなぁ、シオンは!!」
そう言うと、竜也さんは身を屈めて、
…チュッ!!
と言う音と共に、僕の右胸の突起にキスをしたのです。その瞬間、
「はうッ!!」
と言う声を上げ、体をビクリと跳ねらせました。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
竜也さんが僕の右胸の突起にキスをした時、僕の体にはビリビリとした物凄い電流が流れました。
「…たッ、…竜…也…さんッ!!」
その時の僕は体がかあっと熱くなるのを感じていました。
(…これが…、…人を愛する…、…と言うこと?)
ぼんやりと考えている間にも、竜也さんの愛撫は降り注ぎます。
…チュッ!!…チュクッ!!
「はああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!」
竜也さんの舌が、唇が、僕の両胸の突起で蠢きます。タイムグリーンのクロノスーツに浮き出た2つの突起をくすぐるように舐めたり、その周りを円を描くように舌が回ったり、チュッと言う音を立てて吸い上げるようにしたり。
…チュッ!!…チュクチュクッッッッ!!!!…チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
僕は体を仰け反らせ、喘ぎます。その時、竜也さんはニヤリとすると、
「いい声で鳴くなぁ、シオンは!!その方がイジめ甲斐があって好きだなあッ!!」
と、相変わらず意地悪な笑みを浮かべてそう言ったのです。
「…たッ、…竜也…、…さん…ッ!!…もッ、…もう…ッ!!」
僕の男としての象徴はさっきからドクンッ、ドクンッ、と脈打ち、グジュグジュと言う音を立てながらその先端部分をぐっしょりと濡らして行きます。
すると、竜也さんは、
「こっちはどうかな?」
と言い、体と顔を移動させると、今度は僕の左胸を同じように刺激し始めました。
チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!
僕の左胸の突起にも、右胸と同じようにキスをしたり、コロコロと転がすように舌で刺激する竜也さん。そのたびに僕は、
「はあッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
と、同じように体を仰け反らせ、甲高い声を上げて喘ぎます。
「…たッ、…竜也さんッ!!…竜也…さ…ぁん…ッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
頭がぼぉっとして、冷静に判断することが出来ません。本能のまま、進んでいると言う感じです。
「…気持ちいい、シオンん?」
竜也さんが僕を見つめています。その優しい瞳。
「…竜也…、…さぁ…ん…!!」
僕の目から涙が零れました。
「…竜也…さん…が…、…物凄く…、…意地悪…だったり…、…優し…かったり…」
僕がそう言うと、竜也さんは苦笑して、
「シオンはこれよりももっと酷いことをオレにしたんだぜ!?このくらい、大したことないだろう?」
と言ったのです。
「…それって…」
僕は恐怖に顔を引き攣らせます。
「…僕に…、…対する…、…仕返し…、…ですか…?」
そう言った時でした。竜也さんは静かに首を左右に振り、
「違うよ」
と言いました。そして、僕の頭を撫でながら、
「シオン様を気持ち良くすること。それがオレの務めですッ!!」
と言いました。
「…竜也さん…」
すると、竜也さんは不意にニヤリと笑って、
「さぁ、シオン様。次はどこを愛撫しましょうか?」
と言ったのです。
「…ッ!!」
僕は何も言うことが出来ません。だって、愛撫してほしいところと言ったら…。
すると竜也さんは、
「…唇…、…胸と来たらぁ…。…次はぁ…、…やっぱり、ココかな!!」
と言って、僕のアソコをキュッと握りました。その瞬間、
「んああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と、僕は悲鳴を上げて体を仰け反らせていたのでした。