ジグザグ青春ロード 第15話
「んあああッッッ!!!!」
本当に、何が起こったのか、僕には分からなかった。
高校からの帰り道、同じクラスで同じターボレンジャーとして戦っていて、僕の彼氏でもある洋平が僕の部屋へ無理矢理上がり込んで来た。そして、誰もいない、夕陽が差し込む静かな僕の部屋のベッドの上で、洋平はブルーターボに、僕はイエローターボに変身までして抱き合っていた。
お互いの気持ちを確かめるかのように抱き合ったり、キスをしたり、ふざけたり。そんな時、僕の体に突然、今まで感じたことのなかったような電流が流れ、僕は思わず大声を上げた。
「…あ…あ…あ…!!」
僕の顔が真っ赤になっているのが分かる。上に伸し掛かっている洋平を、目を大きく見開いて、物凄い表情で見ていたに違いない。
「…感じちゃった?」
洋平が優しい笑みを浮かべて僕を見ている。
「…え?」
洋平の右手が僕の胸の上にある。アルファベットの「T」のような文字を白地に黒の縁取りであしらったようなスーツのデザインに、ぷっくりと浮かび上がる2つの突起。その片方を、白いグローブに覆われた洋平の指が摘んでいたんだ。
「…なぁ、俊介。…感じちゃったの?」
そう言った洋平の指が、僕の胸の突起を離し、今度は人差し指だけで小刻みにくすぐるように引っ掻き始めたんだ。その途端、
「…あッ!!…ああッ!!…くッ、…ああッ!!」
と、僕は再び大声を上げ始めた。
「…んなッ、…何…ッ!!…これ…ッ!!」
くすぐったいような、気持ちいいような刺激が僕の体を駆け抜ける。
「フフッ!!」
洋平が笑ったように思えた。と、その時だった。
「んああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!」
目を硬く閉じてしまっている僕には分からなかったが、僕の胸の2つの突起がくすぐられているのを感覚で感じ取っていた。洋平が両手でそれらを刺激していたんだ。
「やああああッッッッ!!!!…止め…ろぉぉぉぉ…ッッッッ!!!!」
声では必死に抵抗する僕。でも、僕の体はまるで金縛りに遭ったかのようにピクリとも動かないでいた。
何とか薄目を開けて洋平を見てみる。その時、僕はドキッとした。
「…よ、…洋…平…?」
洋平の顔。
絶対に意地悪い顔をしていると思っていた。でも、洋平はずっと優しい穏やかな顔で僕を見続けている。顔をほんのり赤くして、目を潤ませて。
「…俊介…」
僕の胸の突起をくすぐりながら、洋平が囁くように僕に声をかける。
「…?」
荒い息をしながら、僕は洋平を見つめる。すると洋平は、チュッと僕の唇にキスをすると、
「…愛してるよ、…俊介…」
と言ったんだ。
「…よ、…洋…平…ぇ…!!」
頭がぼぉっとしている。洋平の愛撫を受け止めながら、僕は胸がじぃんと熱くなるのを感じた。
「…僕も、…愛…してる…!!」
そして、今度は自分から洋平にキスをせがんでいた。
…チュッ!!…クチュッ!!
くすぐったい音が僕の部屋に響く。
その時、洋平が不意に起き上がったかと思うと、僕の両腕を掴み、グイッと起き上がらせたんだ。
「…え?」
足を投げ出した状態で、上半身だけ起き上がっている僕。洋平はと言うと、何も言わずに立ち上がり、僕の背後へ回ったんだ。そして、僕を洋平の股の間に座らせ、僕と同じように足を投げ出した。僕から向かって左から青、黄、黄、青の順番で足が並んでいる。僕も体操部でそれなりに足の筋肉は付いているんだけど、やっぱり洋平の方が筋肉がガッシリとしていて、カッコいいんだ。
「…俊介ぇ…!」
はっと我に返った時、再びあの刺激が僕の胸を襲って来たんだ。
「ああッ!!ああッ!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああッッッッッッ!!!!!!」
僕は本当に信じられないでいた。
(…いったい、…どうしちゃったんだよ…ッ!!…僕の、…体は…ッ!!)
女の子でもないのに、胸を弄られただけでこんなに感じてしまっている。それって、僕が変になったってことか!?
「…よッ、…洋…平…ぇ…ッ!!」
僕の胸の突起をくすぐる洋平に声をかける。
「…気持ちいいんだろ、俊介…?」
僕の左肩からひょいと顔を出した洋平。その嬉しそうな顔に、僕はまたドキッとした。
「…なッ、…なんで…ッ!?」
「…なんで、こんなに感じちゃうのかって?」
僕は無我夢中で、コクコクと首を縦に振った。すると、洋平はまた優しい表情を浮かべて、
「別に胸が感じるのは女だけじゃないんだぜ?」
と言った。
「…え?」
荒い息をしている僕は、洋平にそう尋ねるのが精一杯だ。
「男だって、気持ちいいところは、女の子とあまり変わらないってことさ!」
と言い、洋平の指が、今度はくすぐる動きから、くるくると突起の周りで円を描くように動き始めたんだ。そして、時折、その突起を撫で上げる。
「…んッ!!…ああッ!!」
そのたびに、僕は声を上げる。
(…ヤ、…ヤバイ…!!)
その時、僕は、自分の下半身の中心に、ズキズキとする疼きを感じ取っていた。
「…あれ?」
不意に洋平が声を上げた。
(気付かれたッ!?)
ドキドキと心臓が早鐘を打つ。
「…あ、…あぁ…!!」
僕の体が小さく震え始める。
「…俊介…!」
洋平の手が、ゆっくりと僕の胸からお腹へ下りて行く。
「あはっ!やっぱり感じちゃってたんだな!」
「…う…あぁ…!!」
イエローターボの、光沢のある鮮やかな黄色のスーツの中で、僕のアソコがクッキリとその存在感を表していたんだ。
「…触っていい?」
洋平のその言葉に、僕の顔は真っ赤になった。んなこと、いちいち聞いて来るなっつーの!!
洋平の手がゆっくりとお腹から滑り落ちて行く。そして、僕の大きくなったアソコに辿り着く瞬間、僕はギュッと目を閉じた。
その瞬間、
「んんッ!!」
と僕は声を上げ、体をビクビクと跳ねらせた。
ブルーターボの、光沢のある鮮やかな青色のスーツに包まれた洋平の手が、僕のアソコを静かに包み込んでいたのだった。