最後の恋 第21話
「…英浩…、…さん…!?…どうして、…ここに…!?」
僕の目の前で人と言う字の形に拘束されている大地君。ブラックターボの光沢のある漆黒のスーツが部屋の明かりに照らされてキラキラと輝いている。
「…ククク…!!」
「…え?」
ただならぬ雰囲気を感じ取ったのだろう。ブラックターボのバイザー越しの目を大きく見開いたまま、短く声を上げた。
「…ようこそ、ブラックターボ。…今日はお前の処刑日だ…!!」
「…ど、…どう言うことだ…!?」
僕はその時、大地君の背後へゆっくりと回った。
「…こうも簡単に罠に掛かってくれるとはな…!!…お前が飲んだり食べたりしたおやつの中に睡眠剤を仕込んでおいて正解だったよ…!!」
「英浩さんッ!?」
僕の両腕が大地君の前へ回っている。そして、大地君の筋肉質な双丘の窪みには、ジーパン越しに大きく勃起した僕のペニスがグイグイと食い込むようにしていたのだ。
「…やッ、…止めて…ッ、…下さい…ッ!!」
大地君は腰を前へ突き出すようにする。だがそれは、大地君のガッシリとした2本の足の付け根部分に息づく大地君の男としての象徴であるペニスを突き出すことを意味していた。
「…てか、大地君…。…既に勃ってるし…!!」
「…ヘヘッ!!」
僕が苦笑して言うと、大地君は小さく笑った。
「…だって、マジでヤバいんですもん!!」
大地君の背中越しに聞こえて来る声。その優しい、穏やかな声。でもどこか淫猥で、これから起こることを楽しみにしている声にも聞こえた。
「…フフッ!!」
僕は大地君の前へ回した両腕をゆっくりと動かす。
「…ちょ…、…ちょっと…!!」
ゾワゾワとした感覚が襲っているのだろう。大地君は両腕を拘束されながらも、懸命に体を捻らせたりし始めた。
…ガチャッ!!…ガチャガチャ…ッ!!
大地君が体を動かすたびに、大地君の両手首を拘束している鎖がガチャガチャと乾いた音を立てる。
「…やッ、…止めて…ッ、…下さい…ッ!!…英浩さんッ!!…なッ、…何をしてるんですか…ッ!?」
あくまでもイメージプレイ。時々、お互いに素に戻りながら、その行為を楽しむ。
「…あぁ…」
大地君の筋肉質な体。肩と腕の隆起、厚い胸板、きれいに割れた腹筋。その体付きと共に大地君の体温がブラックターボのスーツ越しに伝わって来る。
「…凄いよ、ブラックターボ。…君の体は本当に最高だ…!!」
「…だッ、…だからッ、…止めて下さい…ッ!!…ん…ッ!!…んく…ッ!!」
時折、僕は指を立てて大地君の体をくすぐるようにする。そのたびに、大地君はビクッ、ビクッ、と体を痙攣させる。
「…いッ、…一体ッ、…どうしちゃったんですか…ッッッッ!!!?…英浩さああああんんんんッッッッ!!!!」
「…ククク…!!」
背後からしっかりと抱き付き、大地君の体を愛撫する。
「心配するな、ブラックターボ。お前の体を傷つけたり、命を奪うようなことはしない。…こうやって、お前の体を愛撫しながら、お前の大事なところから溢れ出るいやらしいエネルギーを奪うだけだ。永遠にな!!」
「止めろオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
大地君がやや高めの声で叫ぶ。
「…なッ、…何考えてるんですかッ、英浩さんッ!?…オッ、…オレの大事なところから、って…!!」
大地君、なり切ってるねぇ。分かり切っていることなのに、普段、いつもやっていることなのに、わざとらしいくらいに顔を真っ赤にし、口ごもるんだから。
「どうした、ブラックターボ?」
「…べッ、別にッ!!」
「ンフフフフ…。そうでなくては面白くない」
そう言いながら、僕は大地君の体を相変わらず撫で続ける。そのたびに大地君は、
「…ん…ッ!!…んく…ッ!!…く…ッ、…ああ…ッ!!」
と短く喘ぎ続ける。
「どうした、ブラックターボ?お前、さっきから変な声を出し続けているぞ?」
「…な…ッ、…何でも…ないって…、…言って…る…、…んん…ッ!!…だろう…ッ!?」
いや、本当にくすぐったいのかもしれない。その頃には、僕の指が大地君の体をくすぐるように小刻みにくねくねと動いていたのだから。
「…ククク…!!…ならば…」
僕はそう言うと、両手をゆっくりと大地君の筋肉質な両胸へ動かして行く。そして、そこにぷっくりと浮き出た2つの突起をキュッと摘まみ上げたんだ。その途端、
「んああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と大地君は悲鳴を上げ、体を仰け反らせた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
「…ククク…!!…随分と感度が良いようだが…?」
そう言いながら、僕は大地君の両胸の突起を指でクリクリとくすぐるように刺激する。そのたびに大地君は、
「あッ!!あッ!!あッ!!あッ!!」
と短い声を上げ、両足をガクガクと震えさせる。
「…やッ、…止めて…ッ、…下さい…ッ!!」
ブラックターボのマスクが天上の方を向いたり、床を見下ろしたりする。
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
僕の指は大地君の両胸の突起を一気に責め上げる。くすぐるように小刻みに動かしたり、突起の周りを優しく撫でたかと思えば、その突起を強めにキュッと摘むようにする。そのたびに大地君は、
「んああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と声を上げ、腰をグッと前へ突き出させる。
「…ククク…!!…どうだ、ブラックターボ?…お前の大事な人に陵辱される気分は…?」
「…大事な…、…人…?」
その時、大地君ははっと何かに気付いたように、
「…まッ、…まさか…ッ、暴魔獣ッ!?」
と声を上げたんだ。
「お前ッ、暴魔獣なのかッ!?英浩さんに取り憑いているのかッ!?」
「違うな」
僕はそう言いながら、今度は大地君の前へ回り込んだ。
「…く…ッ!!」
バイザー越しに、大地君が僕を睨み付けている。その表情に、僕は思わず見惚れそうになった。やっぱり、大地君はヒーローだったんだな。この世を汚そうと、支配しようとする暴魔百族を睨み付ける目は本物で、どんな悪をも許さないと言う怒りを帯びていた。
けれど、そんな大地君のガッシリとした2本の足の付け根部分に息づく、大地君の男としての象徴であるペニスはそのスーツの中で臍へ向かって大きく勃起し、その先端の形をクッキリと浮かび上がらせていた。
僕はそんな大地君にゆっくりと抱き付く。すると大地君は、
「なッ、何をする気だッ!?」
と言い、ビクリと体を跳ねらせた。
「…俺は、こいつ自身だ!!」
「…な…、…に…ッ!?」
大地君の暖かい胸に顔を埋めるようにする僕。そんな大地君の心臓がドキドキと早鐘を打っている。
「…誰の心にも悪は潜んでいる、と言うことさ。自分よりも強いイメージのヤツを目の前に跪かせたい、そいつのガッチガチなプライドを滅茶苦茶にしてやりたい、そう思っているのさ!!」
「…な…んだ…と…おおおおッッッッ!!!?」
その頃、僕の両手は大地君の後ろへ回り、筋肉質な双丘を揉みしだいたり、いやらしく撫で上げたりしていた。
「さぁ、ブラックターボ。もっと楽しもうじゃないか」
そう言いながら、僕の両手は大地君の背中や筋肉質な双丘を撫で回し続けていた。