力、絶体絶命! 第6話
…チュクチュクッ!!…チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!
淫猥な音が耳元で聞こえるような、そんな感覚。それと同時に襲って来るゾワゾワとした悪寒。
チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!
粘着質に力に迫って来る万里小路。野球部のユニフォームを胸の位置までたくし上げ、光沢のある黒色のアンダーシャツに浮き出た力の筋肉質な胸の2つの突起のうち、右胸のそれを舌がコロコロと動かしている。
「…は…ッ、…あ…ッ、…ああ…ッ!!」
恍惚の笑顔を見せ、真っ赤な舌が力のそれを刺激する。
「…力…。…力ぃ…!!」
「…ん…ッ、…んく…ッ!!」
顔を真っ赤にし、目をギュッと閉じて懸命にその屈辱に耐えようとする力。
「…く…っそ…オオオオオオオオ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!」
握り締めた拳がブルブルと震えていた。
(…コイツの…ッ!!)
最初から狙いは決まっていた。
(…コイツの…ッ、…狙いは…ッ!!)
今、目の前にいる万里小路。真っ赤な舌で力の胸の突起を刺激する。
「んんんんッッッッ!!!!んんんんッッッッ!!!!」
力が体を動かし、その刺激から逃れようとすると、万里小路の両腕が力の背中へ回り、逃がさんとばかりに強く抱き締めて来る。そして、目の前の力の胸の突起を更に舌を小刻みに動かして刺激して来るのだ。
「んんんんああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
くすぐったさと、よく分からない感覚と、屈辱と…。それだけで力の頭の中はぐちゃぐちゃになりそうだった。
「…も…ッ、…もう…ッ!!…止めて…ッ、…くれええええええええええええええええッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
悲鳴を上げ、体を何とかして捩らせようとする力。だが、それ以上のことは出来ないでいた。
(…コイツの…ッ!!…コイツの狙いは…ッ!!)
下手に抵抗をすれば、野球部の来年の予算はなくなり、自身がレッドターボであることもバラされてしまう。つまり、力の逃げ道は完全に塞がれていた。
「(…コイツの狙いは…ッ!!…最初から…ッ、…オレ…だった…!!)…くっそオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
だが、今更、そんなことを言っても何も変わらない。
(…何とか…)
ギリギリと握った震える拳。懸命に屈辱に耐える力。
(…何とかして…、…何とかして、この場を切り抜け…、…ない…と…!!)
その瞳に光が宿る。
だが、そんな力の態度の変化に気付いたのか、
「…フッ!!」
と、万里小路が笑った。
「…無駄なことを…」
そう言った時、万里小路は右手をゆっくりと力の体に這わせて行った。そして、両胸の突起の左側の突起をクリクリとくすぐるように小刻みに指を動かし始めた。更に、右側の突起は万里小路の舌が相変わらずコロコロと転がしている。
クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
「…く…ッ!!…ぐ…ッ、…うううう…ッッッッ!!!!」
さっきよりも刺激が強くなったような気がした。いや、実際に強くなっていた。
「…ンフ…ッ!!」
万里小路の目がギラリと光る。
クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
舌の動きが更に早くなる。人間の動きなのかと疑いたくなるほどだ。そして、左側の突起を強く引っ掻いた。その途端、
「んああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と、力は体を仰け反らせ、悲鳴を上げていた。
「…ククク…!!」
万里小路は執拗に力の両胸の2つの突起を刺激し続ける。時に優しく、時に激しく…。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
その時、力の体に異変が起こり始めた。
(…ま…ッ、…まずい…ッ!!)
力のガッシリとした2本の足の中心部分。その太ももにぴっちりと纏わり付いている野球のユニフォームに浮き出ていたふくよかな膨らみ。そこが少しずつ姿を変え始めた。
「…や…、…め…ろ…!!」
力の男としての象徴・ペニス。その、普段はぶらんと垂れ下がっているそれに血流が一気に押し寄せ、硬さと大きさを変えつつあった。
「…止めろ…!!」
そう声を上げることは、万里小路に限界が近付いていることを知らせているに過ぎなかった。
「…」
その時、万里小路はそれまで力の右胸の突起を刺激していた頭を動かし、チラリと下を向いた。そして、
「…フッ!!」
と笑うと、力の顔を見上げた。
「…そろそろ限界か…?」
万里小路がそう言った時、それまで左胸の突起を刺激していた右手をゆっくりと下へ、力の足の方へ向かって下ろし始めたのだ。
「止めろッ!!止めてくれッ!!」
その頃には、力の男としての象徴であるペニスは姿をすっかり変え、ユニフォームの前の部分を大きく張り出させていた。
「…ククク…!!」
「…たッ、…頼むッ!!…頼むから…ッ!!」
万里小路の目がギラギラと不気味に輝いている。それだけではない。その瞳の奥のおぞましい感情が見て取れた。
「…言ったはずだ…」
低く、冷たい地の底から聞こえて来るような声が力の耳に入って来る。
「…さっきも言ったよな?…俺の言うことは絶対、だと…!!」
その時だった。
「…あッ!!」
力のペニスに万里小路の右手が当たった。その刺激に、力は無意識にビクリと体を反応させていた。
「…おや?」
万里小路はその時、わざとらしく驚いたような声を上げると、じっと力を見上げた。
「どうしたんだ、力ぃ?体調でも悪いのか?」
そして、
「お前のチンポ、勃起しているじゃないか?」
と言った。
「…ああ…」
わざとらしいくらいに聞いて来る万里小路に腹が立つ。
「…最悪なくらい、気分が悪いぜ…ッ!!」
「…そうか…」
その時、万里小路の右手が力のペニスを優しく包み込んだ。
「んああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
久しぶりに味わうおぞましい感覚と、男に触られると言う悪寒とが力を襲う。
「…じゃあ…」
万里小路の目がギラリと光り、ニヤリと笑う。
「…俺が…」
「…あ…あ…あ…あ…!!」
ゆるゆると、その大きさを確かめるように万里小路の右手が動く。
「…俺が…。…優しく、ゆっくりと療してやるよ…!!」