毒牙 第6話
ドクンッ!!ドクンッ!!
心臓が大きく高鳴り続け、体が火照る。
「はぁッ!!はぁッ!!」
いつの間にか、洋平は顔を真っ赤にし、体中から発汗していた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
顔から、いや、体中から流れ落ちる汗を感じ、それと同時に引間のマッサージを受けながら洋平はビクッ、ビクッ、と体を跳ねらせる。その目は虚ろになり、体はぐったりとマットの上に仰向けに横たわったままだ。
「随分と効果が出て来たみたいだね」
そんな洋平を見て、引間がニッコリと微笑む。
「…せ…、…ん…せ…」
「大丈夫。随分、体が解れて来た証拠だ」
そう言うと、引間は今度は洋平の筋肉質な体にオイルを垂らし、同じようにして伸ばし始めた。
…グチュッ!!…グチュッ!!
オイルが洋平の筋肉質な体に伸ばされ、グチュグチュと言う淫猥な音が響き渡る。
「…洋平君の体、本当にカッコいいね…」
「…あ…ッ!!…あ…ッ!!」
引間の細くしなやかな指が洋平の筋肉質な胸板やしっかりと割れた腹筋に触れるたびに、洋平は短く声を上げ、ビクッ、ビクッ、と体を痙攣させる。
「…腕も随分と太いなぁ…」
「んあッ!!」
両脚と同じように腕を鷲掴みにし、脇の下の方へ手をスライドさせると、洋平はビクッと体を跳ねらせた。そして、
「…い…、…痛い…!!」
と言い、顔をしかめた。すると引間は、
「やっぱり、腕も硬いか…」
と言いながら、洋平の腕の筋肉を解すように力を入れてグイグイと押しやり始める。その途端、洋平は、
「ぐぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と言う悲鳴を上げ、その体を仰け反らせた。
「…せ…ッ、…先生ええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!…い…ッ、…痛てええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
「我慢我慢ッ!!」
そう言うと、引間は今度は反対側の腕も同じように強く揉み込み始める。
「ひがああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
洋平は目をカッと見開き、上半身を思わず跳ね上げた。だが、暫くすると、
「…あ…あ…あ…あ…!!」
と短い声を上げ、体をブルブルと震わせると、バタンと言う音と共に上半身をマットの上に横たえた。
「…あ…、…れ…?」
その頃になると、洋平は目を虚ろにし、ぼんやりとするようになっていた。
「オイルの温熱効果で体が楽になって来たかな?」
…グチュッ!!…グチュッ!!
引間の指が洋平の両腕から少しずつ上がって来る。肩、首へと回り、再び筋肉質な胸板へと辿り着く。そして、そこに浮き出ている2つの突起に指が触れた時だった。
「…ッッッッ!!!!」
突然、ビリビリとした電流のような感覚が体を駆け抜け、洋平は思わず体をビクリと跳ね上げた。
「…え?」
「…あ…」
引間と洋平の目が合う。不思議そうな表情の引間と、顔を赤らめ、呆然とする洋平。
「…洋平…、…君…?」
「…あ…」
洋平は一言だけ声を上げると、
「…な…、…何でも…、…ないです…」
と言って再びマットの上に横たわった。
「…フフッ!!」
穏やかに笑う引間。だが、その瞳の奥にはおぞましい感情がぐるぐると渦巻いている。
…グチュッ!!…グチュッ!!
淫猥な音を立てながら洋平の体を撫で回す引間。そして、その指が再び洋平のそこへ触れると、
「んあッ!?」
と、洋平が素っ頓狂な声を上げた。
「さっきからどうしたんだい、洋平君?」
「…な…ッ、…何でも…、…ない…です…」
顔を赤らめ、目をギュッと閉じ、息を呑み込む洋平。その喉元が大きく動いた。
「…フフッ!!」
すると、引間は今度は洋平の両胸の突起をじっくりと刺激するように指を動かし始めた。まるで筋肉質な胸を揉み込むように。そのたびに引間の指が洋平の両胸の突起を刺激する。その刺激に、
「…ッ!!…んん…ッ!!…んは…ッ!!」
と、洋平が呻き声を上げ、体をビクッ、ビクッ、と痙攣させた。
その時だった。
「…まぁ、こんなものかな…」
引間はそう言うと、洋平の体から両手をようやく離した。すると洋平は、
「…うう…ッ!!」
と呻いたかと思うと、マットの上にグッタリと体を横たえた。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
薄明かりに照らされた部屋。アロマの臭いが強く、頭はぼぉっとしたままだ。引間に強く揉み込まれたせいで体も思うように動かない。まさに脱力、と言ったところだ。そして、その体中にオイルが垂らされ、部屋の照明に反射してその体がてらてらと淫猥に輝いている。
「気持ち良かったかい、洋平君?」
引間が尋ねると洋平は、
「…体が…、…軽くなったような…、…気がします…」
と、力なく笑った。
「それは良かった」
洋平に釣られるように、引間もニッコリと微笑む。
「…ところで…」
「…え?」
洋平はきょとんとした表情を浮かべる。その時の引間はどこか意地悪な表情を浮かべていた。悪戯好きな少年の瞳と言ってもいいだろうか。
「…随分と大きくなっちゃったね…、…洋平君のチンポ…!!」
「…え?…あ…ッ!!」
急に現実に引き戻され、頭を起こしてその部分を見た洋平は俄かに顔を真っ赤にした。
洋平の鮮やかな青色の競泳用水着。そこからにゅっと突き出た洋平の男としての象徴・ペニス。さっきまでは頭の先しか出ていなかったそれが、今では更に大きく勃起している。
「元気だね、洋平君のチンポ」
引間はそう言うと、洋平のそこを右手で優しく包み込んだ。その途端、洋平は、
「んあッ!?」
と素っ頓狂な声を上げ、体をビクリと跳ねらせた。
「…せ…ッ、…先生…ッ!?」
「洋平君のチンポ、凄く熱い…」
そう言いながら引間は洋平のペニスを指先で包み込むようにし、その先端の柔らかい部分をクリクリと刺激し始める。すると洋平は、
「んぐッ!?ああッ!?ああッ!?」
と声を上げ、体をビクビクと跳ねらせ始める。
「…ほら…。…ここをこうされると、凄く気持ちいいだろう?」
いつの間にか、引間は洋平のペニスの先端を手のひらで包み込むようにし、くるくると回すようにする。
グリュッ!!グリュグリュッッッッ!!!!
その刺激に洋平は、
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!」
と、目をカッと見開き、上半身をビクンッ、ビクンッ、と大きく跳ねらせ、首筋には血管を浮き立たせて叫んだのだった。