毒牙 第15話
「…グフッ!!…ウクククク…ッッッッ!!!!」
その頃になると、洋平は狂っていた。終始ニヤニヤとした笑みを浮かべ、目をギラギラと輝かせている。心なしか、頬が痩せこけたようにも見えた。
引間と秘密の特訓をするようになって暫くが過ぎた。その間、引間は洋平の体に忘れられない快楽を植え付けた。そして、それは洋平を完全に虜にし、その結果、水泳でも驚異的な記録を叩き出したのだ。
「いやぁ、オレも本気になれば、このくらい、何てことないぜッ!!」
水泳部の面々やターボレンジャーの面々にもてはやされ、洋平は終始、ご機嫌だ。その異変に気付く者は誰もいなかった。
だが。
引間は渋い表情をしてその光景を見つめていた。
(…拙いな…)
自身が暴魔獣・淫魔であることを隠している引間。普段はどこか頼りなさそうな教員・引間を演じてはいるものの、いつ、誰がその正体に気付くか分からない。
(…ブルーターボはお調子者だからな…。…いつ、本人の口からポロッとこのことが出て来るか分からない。それに、ターボレンジャーの中でも頭が切れるヤツが何人かいる。そいつらが気付くのは時間の問題かもしれん…)
大勢の同級生や後輩達にもてはやされ、終始、ご機嫌な洋平を横目に、引間は口元をニヤリと歪ませた。
(…そろそろ…、…最終段階に移るとしようか…!!)
「先生ッ!!プールの片付け、終わりましたッ!!」
校舎の一番奥にある薄暗く小さな部屋。その準備室に洋平が駆け込んで来た。
「ああ、ご苦労様」
引間はニッコリと微笑み、洋平を手招く。
「…あ…」
中に入った途端、洋平は相変わらず強く焚かれているアロマに頭がぼぉっとするのを感じていた。
「…先…、…生…」
それまでの爽やかな笑みを浮かべた表情から一転、目を虚ろにし、顔を赤らめて洋平がフラフラと引間に近付いて来る。
「…洋平君…」
「…先生…」
青と白の鮮やかなジャージを身に纏った洋平。そんな洋平の背中へ両腕を回し、抱き付く引間。そんな引間を、洋平はすっぽりと包み込むように抱き締めた。
「…今日も…」
「…え?」
引間が見上げると、顔を赤らめ、目を虚ろにした洋平と瞳が合った。
「…今日も…、…オレを…、…気持ち良く…して…下さい…!!」
「…あ…」
その時、洋平が腰をグイッと前へ突き出す。引間の腹に硬いものがぶつかる。
「…エッチだなぁ、洋平君…」
「…ん…ッ!!」
洋平がビクリと体を跳ねらせ、思わず天井を向く。
「…君のチンポ…、…もう、こんなに大きくなってる…」
大きく、熱く勃起している洋平のペニス。それを引間は、青いジャージ越しにゆっくりとその形を味わうように撫でる。
「…先…、…生…ッ!!」
「…しゃぶって欲しいのかい?」
「はぁッ!!はぁッ!!はぁッ!!はぁッ!!」
俄かに呼吸を荒くする洋平。
「…じゃあ…」
そう言った時、引間は洋平のジャージの腰の部分を持つと、ゆっくりと下ろす。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
洋平は顔を赤らめながらもその光景を見つめ続ける。そして、ジャージがぽとりと床に音を立てて落ちた時、光沢のある鮮やかな青色の競泳用水着が現れた。その中に斜めに収まっている洋平の大きく勃起したペニス。
「…本当にエッチだね…」
先端のきれいなフォルムを水着の布越しに浮かび上がらせ、そこからトロトロとした透明な粘着質な液体を溢れさせ、それが水着にまで滲み出ている。
「…じゃあ…、…お仕置きだよ…?」
そう言いながら、引間はゆっくりと屈み込み、洋平のペニスをそこから引っ張り出す。
「…あ…ッ、…あ…、…あぁぁぁ…」
虚ろな表情でそれを見下ろしている洋平。そして、洋平のペニスが引間の口の中に含まれた途端、
「ふああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と声を上げ、体を痙攣させた。
…ジュボッ!!…ジュボジュボッッッッ!!!!…ジュボジュボジュボジュボッッッッ!!!!
引間は頭を前後に揺り動かし、洋平のペニスを刺激し続ける。その刺激に、
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
と洋平は声を上げ、ガクガクと腰を前後に揺り動かす。
ジュボジュボジュボジュボッッッッ!!!!ジュボジュボジュボジュボッッッッ!!!!
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!」
いつしか、洋平は引間の頭を両手で抱え、腰を前後に動かし続けていた。
ジュボジュボジュボジュボッッッッ!!!!ジュボジュボジュボジュボッッッッ!!!!
淫猥な音が大きくなって行く。
「ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!…イッ、…イキ…そう…ッ!!」
洋平がそう叫んだ時だった。
ジュボッ!!
突然、鈍い音と共に洋平はペニスにひんやりとした空気の流れを感じていた。
「んふッ!?」
洋平のペニスが引間の口から出され、ビクンッ、ビクンッ、と大きく揺れている。
「まぁまぁ、慌てないでよ、洋平君」
引間がニヤニヤと意地悪く笑っている。
「…せ…ッ、…先…生…ぇぇぇぇ…!!」
腰をくの字に折り曲げ、洋平は今にも泣きそうな表情を浮かべた。すると引間は、
「もっと気持ち良くなりたいだろう?」
と言い、洋平の体をマッサージした時に使っていたオイルが入った容器を持った。
「…ま…、…まさ…か…!?」
洋平が息を呑み込む。と同時に、洋平のペニスは更に大きさを増したかのように、臍へ向かって真っ直ぐに屹立した。
「今日は、これを洋平君のチンポに使ってあげるよ。ほら、マットに横になって」
引間に言われるがまま、洋平はゆっくりとマットの上に横になる。
「…じゃあ…、…行くよ…?」
そう言うと、引間はそのオイルを洋平のペニスへトロトロとかけ始めた。
「んふッ!!」
大きく勃起したペニスをオイルがトロトロと流れ始めた時、洋平は思わず声を上げ、体をビクリと跳ねらせた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
温かいオイルに心地良さを感じたその時だった。
ドクンッ!!
突然、心臓が大きく高鳴り、
「…あ…あ…あ…あ…!!」
と、洋平は目を大きく見開き、体をブルブルと震わせ始めた。
「…あ…、…熱い…ッ!!」
体中から汗が噴き出すのではないかと言うほどに火照る。そして、
「…うう…ッ!?…うぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と、悲鳴に近い声を上げていた。
「…オッ、…オレの…ッ!!…オレの…ッ、…チンポ…ッ!?」
今までこんなに大きく勃起したことがあっただろうか。
洋平の男としての象徴・ペニス。それは今、今まで見たことがないほどに大きく、太く勃起し、天を突いて勃起していたのだった。